本セミナーでは、破損の事例を交えて、解析の実際、どのように設計に反映すべきかを習得できるように丁寧に解説いたします。
製造・販売した、あるいは使用中の機器部材の一つの不具合によっては、会社の存立そのものが危うくなる場合も起こり得る。また、会社のブランドが大きく傷つけられる恐れもあり、絶対に避けなければならない。それ程までに製品の品質保証等に、安全性・信頼性が求められる時代になっている。かかる場合、不具合の原因を解析し、論理的な対策を施すのが最良の方法であろう。そのためには、破損部材の観察は欠かせない。すなわち、フラクトグラフィーは、最も重要な項目の一つとなっている。 周知のごとく、破損事故の90%以上は、直接・間接的に「疲労」に起因すると言われているが、今なお「疲労」による破損事故は無くなってはいない。その理由として、疲労破損事故は、稼働後数年以上経過してから発生する場合が多いこと、現在のように計算技術が発達し、マクロ的解析には極めて有用ではあるが、疲労はミクロ的現象に起因し、関与する要因が多く、学際的知識を要すること、過去の技術の継承がスムースに行われていないこと、等を挙げることができよう。 本講習会では、破損の事例をいくつか紹介しつつ、それらの解析を通じて、どのように設計に反映すべきか等を、習得できるように丁寧に解説いたします。