第1部. 生体材料の高機能化のための接着性向上と高耐久性評価
(2016年8月22日 10:30〜12:00)
生体材料の高機能化のための課題である接着性向上と高耐久性評価を中心に解説する。
- 高度医療技術に用いる生体機能材料とは
- 生体材料における接着性向上技術とその評価
- 生体材料における高耐久技術とその性評価
- 生体活性機能と力学特性 (強度・靭性) との相関性
- 無機-有機ハイブリッド複合材料の創製
- 生体骨組成・構造を有する骨類似複合材料の創製
- 複合した医療用デバイスの創製
第2部. 優れた生体親和性と高度な生体機能性を有する材料の開発
(2016年8月22日 12:45〜14:15)
生体組織の修復や代行を助ける上での人工材料の利用は、供給安定性や、拒絶反応の少なさの点で移植治療に比べて優れている。本講演では、生体親和性と生体機能性に優れた医用材料について、材料科学的基礎から最新の開発動向までを概説する。
- 生体材料の必要性
- 移植治療の課題
- 社会的背景
- 生体材料の応用例
- 生体材料開発の現状
- 開発・認可のプロセス
- 国内外の開発動向
- 材料と生体との相互作用
- 生体反応の種類
- 各元素の細胞毒性
- 高い生体機能性を持つ材料を開発するには?
- 材料に求められる条件
- セラミックス系生体材料
- 人工骨
- アパタイト
- がん治療用材料
- 高分子系生体材料
- 人工腎臓
- 眼内レンズ
- 再生医療用担体
- 細胞シート
- 金属系生体材料
- インプラント
- チタン
- ステント
- 表面改質
- 複合材料
- 材料複合化のメリット
- コンポジット
- コーティング
- ドラッグデリバリー材料
- 薬剤徐放制御の基礎
- 薬剤徐放を指向した材料表面設計
- まとめ
第3部. 金属系バイオマテリアルの表面処理技術と生体適合性向上
(2016年8月22日 14:30〜16:30)
金属系バイオマテリアルは整形外科・歯科分野を中心に多用されており、更なる生体機能化が求められている。表面処理は金属系バイオマテリアルの優位点である優れた機械的特性と耐久性を損なうことなく生体機能の向上を図ることが可能である。代表的な金属系バイオマテリアルであるチタンおよびチタン合金を中心に表面処理法を概説し、今後を展望する。
- 金属系バイオマテリアルの有用性
- 種類、特徴、応用
- 表面処理の必要性
- 生体用チタン・チタン合金の表面処理
- 表面処理プロセス
- 表面形態制御
- 表面組成・相制御
- チタン・チタン合金を対象とした研究例
- スパッタリング法を利用したリン酸カルシウムコーティングによる骨適合性向上
- 熱酸化法を利用したチタニア皮膜形成による光触媒活性発現
- 軽元素固溶を利用した表面硬化処理
- まとめと今後の課題