第1部. 抗真菌薬開発のためのケミカルバイオロジー研究方略
:シード分子開発とメカニズム解析
(2016年8月2日 10:30〜12:30)
化学と生命科学 (生物学) の学際領域であるケミカルバイオロジー研究は、抗真菌薬のシード分子開発とメカニズム解析などに非常に有用である。
そこで本講座では、ケミカルバイオロジー研究に必須なケミカルジェネティクス/ケミカルゲノミクスを概説し、抗真菌薬感受性因子の同定、抗真菌薬シード分子の探索・メカニズム解析に関する最近の研究成果について紹介する。
- 緒言
- 創薬シード分子開発のための表現型スクリーニング (in cells screening) と標的スクリーニング (in vitro screening)
- 生物活性物質の標的タンパク質 (標的生体内物質) の探索・同定
- ケミカルジェネティクスとケミカルゲノミクス
- 物理的相互作用と遺伝学的相互作用
- 5-SOxT (5-sulfonyl tetrazole) プローブ法
- TAL (thiourea-modified amphiphilic lipid) プローブ法
- ケミカルジェネティクス/ケミカルゲノミクスによる抗真菌薬感受性因子の同定
- 生体膜脂質と抗真菌薬
- ステロール標的抗真菌薬の活性発現における細胞膜輸送バランスの重要性
- 抗真菌薬シード分子の探索とメカニズム解析
- 生体膜脂質を標的としたスクリーニング系の構築
- ポリエンマクロラクタム構造を有する抗真菌薬シード分子
- ヘロナミド類の発見と構造活性相関及びメカニズム
- キノリンアルカロイド構造を有する抗真菌薬シード分子
- 5aTHQs類の発見と構造活性相関及びメカニズム
- 展望
第2部. 抗真菌薬における適応拡大戦略
(2016年8月2日 13:15〜15:15)
- 真菌における現状
- 狙うべきクリティカルな症例
- 抗真菌薬における適応拡大戦略
- 抗真菌薬の開発戦略
- まとめ
- 質疑応答
第3部. 真菌感染症の治療の現状と求められる薬剤
(2016年8月2日 15:00〜16:30)
- 真菌感染症の診断の実際
- 真菌感染症の治療の現状
- 治療薬での副作用
- 副作用などを考慮した選定基準
- 抗真菌薬のアンメットニーズ
- 今後求められる治療薬 など
- 質疑応答