第1部 ガラスを中心とした接着剤の 選び方及び 使用方法と注意点
(2016年8月26日 10:00〜11:30)
高性能・高機能化した接着剤を使いこなすには、被着材の情報、使用環境を明確にし、それに合った接着剤を選定することが重要である。特にガラス基材は、適切な表面処理をしないと接着剤の性能が生かせない。ガラス基材を中心に適切な接着剤の選定、正しい接着を行う為に必要な知識を紹介する。
- 接着の原理
- 接着剤の分類
- 接着剤の選定
- ガラスの接着
- 金属の接着
- プラスチックの接着
- 接着方法 主にガラスへの接着
- 表面処理方法ほか
- ガラス基材への接着事例
- 接着の注意点
第2部 ガラス表面の特性制御およびガラス-他材料の接着・接合技術
(2016年8月26日 11:40〜13:00)
省エネ、省資源化が求められる中、製品の小型化・複合化・軽量化および低環境負荷プロセス開発が急速に進展しており、これを実現する手法として、異種材料の接着・接合技術が近年注目されている。異種材料の接着・接合には、各材料の物性理解は勿論のこと、その界面制御が極めて重要となる。
本講演では、ガラスと他材料の接着・接合技術について具体的事例を紹介し、ガラス表面の特性制御およびガラス-樹脂ハイブリッド化の今後の可能性について述べる。
- ガラスの特徴
- ガラス表面のキャラクタリゼーション
- 分析・解析手法
- ガラス表面の特徴
- ガラス-他材料の接着・接合技術
- ガラス-シリコンの接合技術 (MEMS用途)
- ガラス接着剤を用いた電子・環境デバイスの高信頼性化
- ガラス-樹脂ハイブリッド化と今後について
第3部 シランカップリング剤の基礎と、 ガラス表面への応用
(2016年8月26日 13:50〜15:10)
本講の前半ではシランカップリング剤の構造的特徴と反応メカニズムの基礎について解説する。後半では現在入手可能なシランカップリング剤の化学構造、実際の反応操作について言及したのち、応用例として表面改質および有機-無機ハイブリッド作製について紹介する。
- シランカップリング剤の基礎
- 基本的な化学構造
- 一般的な利用法
- シランカップリング剤の反応メカニズム
- ゾル-ゲル法
- 基本的な反応メカニズム
- pHの影響
- 化学構造の影響
- シランカップリング反応の実際
- 代表的なシランカップリング剤
- 特殊なシランカップリング剤
- アルコキシシランなど関連化合物
- 反応の行い方
- 反応に適した表面とは
- シランカップリング剤の利用法
- 表面改質における利用
- 有機-無機ハイブリッド作製における利用
第4部 ガラスへの接着・密着性向上の為の表面 処理技術…医療及び電子材料分野への応用事例研究…
(2016年8月26日 15:20〜16:40)
ガラスへの接着性・密着性向上のための基礎技術は古くから知られている。その中で電子部材用途に採用されてきたものは、気密性が定量的に評価される中で比較的明確に把握されている。
しかし医療の分野でのプレパラート作成といった膨大な作業を要するものについて、永久保存に耐えうる試料が、どのような原理に基づいて作成されているのかあまり知られておらず、その中で表面処理技術は重要なポイントである。
- はじめに
- 医療の基礎分野である病理診断で使用するガラス材料が求められるもの
- 電子部材の高性能化と接着・密着性向上
- ガラスへの接着・密着性を重視する医療関連機能性商品
- 病理学とプレパラート作成のための工程
- プレパラート用ガラスと検体との接着・密着性、必要とされる表面処理
- バイオチップ商品とトライされている表面処理技術 …シランカップリング剤の応用展開
- 電子部材の高機能化のポイントとなる気密性確保
- イメージセンサー、レーザーダイオード用カバーガラスへのアッセンブリ
- タッチパネルに使用するカバーガラスの貼合わせ
- ガラスへの接着・密着性を阻害する要因と対策
- ガラス表面の接着・密着性改善に寄与する表面処理技術
- コロナ放電、プラズマ放電
- その他 UV照射、レーザー照射等による表面改質
- 市場で要求される複合材料と取り組みの方向性