第1部. 再生医療等製品の特性に即した無菌試験の事例と最新テクノロジー
(2016年8月3日 10:00〜12:00)
再生医療等製品は従来型の医薬品と同様の品質管理が求められている一方で、試験に供する検体量が少ない等、その特性に応じた試験系の構築が求められている。本講演では再生医療等製品と特性に即した無菌試験の事例とそれを達成しうるテクノロジーをご紹介する。
- 再生医療の動向・規制
- 再生医療の概要・定義
- 再生医療等製品の例
- 市場の状況
- 本邦における法体系
- 安全性・品質に関するトピック
- 迅速微生物試験
- 無菌試験の規制・バリデーション
- 微生物同定試験の規制・バリデーション
- 再生医療等製品における事例とテクノロジー
- 再生医療等製品の特性
- 無菌試験・微生物同定試験の事例
- 最新テクノロジー
第2部. エンドトキシン試験の実施とそのバリデーション
(2016年8月3日 11:45〜13:00)
エンドトキシン試験法は国際調和された試験法で、医薬品、医療器具はグローバル共通の試験法の一つであり、近年の再生医療製品も同様にエンドトキシン試験法が要求されています。
再生医療製品では低分子医薬品とは違った測定条件を検討する必要性もあることから、エンドトキシン試験法の原理から細胞検体での測定方法やバリデーションについて紹介致します。
- エンドトキシンの基礎 – エンドトキシンとは -
- 構造について
- 不活化と除去
- エンドトキシン試験法
- エンドトキシン試験について
- ライセート試薬の反応
- エンドトキシン標準品
- 医薬品・再生医療製品等での試験法
- 日本薬局方,EP, USP (FDA) エンドトキシン試験法
- 医薬品、再生医療製品等のエンドトキシン試験
- エンドトキシン試験のバリデーション
- エンドトキシン試験法とCSV (コンピューター化システムバリデーション)
- これからのエンドトキシン試験法
- 組み換え体ライセート試薬
- 各極の状況
第3部. 再生医療製品に関するウイルス・マイコプラズマ安全性試験の実施
(2016年8月3日 13:45〜15:15)
再生医療が広く実用化されるためには治療に使用される細胞製剤の品質確保が極めて重要である。ヒトには多くの微生物が持続感染しているため原材料や細胞製剤への微生物混入の可能性は排除できず、さらに混入した微生物の除去や不活化処理ができない特質を持つため微生物汚染の問題は治療の安全性を確保するうえで避けらない重要な課題である。
したがって、治療の安全性を確保するためには微生物混入の有無やその量を正確に測定して治療のリスクを評価し、治療のベネフィットとのバランスを考えることが不可欠となる。
本講演では、細胞製剤の微生物検査として実施が求められるウイルス・マイコプラズマ検査の現状と、当研究室で開発した新しい迅速検査法を紹介する。
- 再生医療の実用化に関する法規制
- 再生医療の微生物安全性の考え方
- ウイルス安全性試験法
- 再生医療を実施する際の検査対象ウイルス
- 網羅的・迅速ウイルス検査系の構築
- ウイルス検査系のバリデーション
- ウイルスの迅速定量検査法
- 網羅的ウイルス検査によるデータ収集
- ウイルススパイク試験によるデータ収集
- ウイルス検査キットの開発
- マイコプラズマ安全性試験法
- 日本薬局方参考情報記載のマイコプラズマ否定試験法
- 網羅的・迅速マイコプラズマ否定試験法の開発
- マイコプラズマ検査系のバリデーション
- マイコプラズマ検査によるデータ収集
- マイコプラズマ検査キットの開発