本セミナーは、PIC/SのGMPガイドラインを参考にしながら、WHOのGMPの基本的考え方の中から幾つかの指標となる重要事項を解説し、非無菌医薬品の微生物学的品質管理方法の分析法バリデーションと実施上の留意点、規格・試験方法の設定、関連する製薬用水の微生物学的管理及び環境微生物モニタリング法、PIC/S加盟に伴う査察対応について詳解いたします。
非無菌製剤の製造環境管理に関しては、WHO、ISPEなどから貴重な文献が発行されているが、三局の規制当局から指針などが出されていない。 したがって、受託およびジェネリック生産を含む多くの製薬企業が適正な管理レベルについて無菌医薬品製造に関する指針を参考にして製造実践していると考えられる。 確かに、それらの製薬企業は三局が提示している規制要件が明確な無菌医薬品の製造指針の影響を強く受ける傾向があるが、それらの指針に提示されている基準・手法をそのままあるいは類推し、非無菌製剤への適用をすることは妥当でない場合も多いと考えられる。 このような背景を踏まえ、日本PDA製薬学会のGMPバリデーションジャーナルに、「非無菌製剤の製造環境管理に関する研究」と題された、100頁ほどの研究内容が公表されている。 本講では、リスクに基づく製造環境の維持及び管理手法の構築と維持管理に関して、多様な視点からその管理レベルに関して詳説する。