構造物や機械の設計において材料力学の知識は欠かせませんが、実際の業務に応用するには、応力とひずみや、はりの曲げ、たわみといった材料力学の標準的な教科書に書かれている事項の理解だけでは不充分で、弾性学や連続体力学など多くの関連する学問とそこで使われている数学や力学および材料強度に関する知見が不可欠です。
また、最近ではCAEを利用した強度設計が一般的に行なわれているので、それらの内部でどんな処理が行なわれているのかを理解しておかなければ適切な解析モデルを作成することも出力された結果を検証・判断することも困難です。
中本講師は、強度設計に必要なそれらの知識を関連して学ぶことが重要と考えて「新しい材料力学」を提案し、テキストを作成しています。
本講演では、その中でも特に重要な力のつり合い、変形と応力の関係、有限要素法のしくみ等について、具体的な事例の解説と演習を通じてわかりやすく説明します。
- 質点と剛体の運動
- 運動の法則
- 速度と加速度
- ベクトルの合成と分解
- ニュートンの運動の法則
- 力のつり合い
- 運動の解析
- 棒の変形と応力
- 外力と内力
- 引張圧縮
- 棒の変形モードの特徴
- 棒の伸びと物理量の関係
- 内力と応力のつり合い
- はりの曲げとねじり
- 曲げ変形とねじり変形の特徴
- 内力と応力およびせん断応力のつり合い
- 図心と断面2次モーメント
- 曲げ変形の微分方程式
- 静定問題と不静定問題
- 仕事とひずみエネルギ
- 外力と応力のなす仕事
- 変形モードとひずみエネルギ
- カスティリアーノの定理
- 応力とひずみ
- 内力と応力
- 変形とひずみ
- 応力とひずみの関係
- フックの法則とポアソン比
- 多軸応力状態の応力とひずみの関係
- 体積弾性率
- 2次元応力問題
- 有限要素法
- マトリックス法
- 剛性マトリックスの作成方法とその特徴
- 剛性方程式の解法
- 有限要素解析のイメージ
- 解析の流れ
- 内挿関数と等価節点力
- 結果の特徴
- 3角形要素による解析
- 実務への応用
- モデル化の要点
- 結果の検証