産業界で高品質なプラズマCVD膜の得るための仕事に従事する方々は、プラズマ源の選定から装置パラメータの設定に至る意思決定をする立場にあると思います。この意思決定を適切に行うためには、各種のプラズマ源の特徴を把握しておく必要があります。
また、そのプラズマ源を用いたリアクター内で起こる物理・化学的現象が、各種パラメータを変えるとどうなるのか、更にそれが膜質にどのように反映されるのかを把握しておく必要があります。
本講座では、プラズマCVDによって高品質膜を得ようとした際の意思決定に関わる物理的・化学的なメカニズムを理解して頂くことを趣旨としました。
- プラズマと気体放電の基礎
- プラズマの温度
- 壁との境界「シース」
- Townsendの放電理論とPaschenの法則
- プラズマ源
- DC放電プラズマとシース
- プラズマ中の電位構造の理解がイオン衝撃の理解に繋がる!
- RF放電プラズマの基礎と装置構造
- 高密度プラズマ源は何故高密度か?
- プラズマ化学工学
- 制御パラメータと内部パラメータ
- 電子の分布関数
- 一次反応
- 電子衝突解離で何ができるのか? それは制御可能なのか?
- 二次反応
- 電子衝突解離で何が生成されるかが関係無い、ということもある!
- 輸送過程
- 通常は拡散だが、イオンのドリフトを使うとイオン衝撃効果援用
- 表面反応過程
- 表面で動くことの重要性。それを制御するパラメータは?
- 薄膜堆積プロセス
- 膜構造形成過程の基本的描像
- 電子材料としての膜構造
- スパッタ成膜とその特徴
- プラズマCVDとその特徴
- a-Si:H成膜過程と物性
- イオン衝撃の効能
- 機能基の含有