同方向回転二軸押出機は、スクリュエレメントとバレル (オープンバレル、サイドフィードバレル、液添バレル) が任意に組めるという特徴を持っている。そのため、該押出機は、粉体強化材、繊維状強化材、各種樹脂と液状添加剤を任意の位置から供給することができるので、高性能化・高機能化した樹脂組成物の生産に適している。
このスクリュ構成は、スクリュエレメントを任意に組めるが故に、各スクリュエレメントの混練要素を理解せずに、トライアンドエラーで取り組むとその数は膨大になり、それに費やす時間も長くなりやすい。
ここでは、スクリュ構成を組むときに必要な各種スクリュエレメントの5つの混練要素の解説とその応用事例について、解説する。
- 同方向回転二軸押出機の装置概要と開発の歴史
- 高機能同方向回転二軸押出機の例
- 同方向回転二軸押出機の開発の歴史
- 同方向回転二軸押出機の混練要素について
- スクリュの充満率
- スクリュの圧力特性
- 樹脂温度計算
- スクリュエレメントの混・練、混練のスケールアップの考え方
- 押出機のシミュレーションの計算例
- 押出機の操作条件による混練条件
- 応用事例
- パウダー状樹脂のスクリュ構成による押出量の比較
- スクリュ構成を改良して、溶融粘度比が大きな樹脂同士の分散性改良
- 混練ゾーンとベントポートの距離が短いためベントアップする適用例
- ベントインサートの改良によるベントアップ防止の実用例
- 液状添加剤と溶融樹脂のスクリュエレメントによる混合効果
- 高速回転・高トルク押出機のダイ部の設計
- 押出機シミュレーションソフトの活用 (スケールアップ事例)