第1部 制振、防振材料の特性と上手な使用法
(2016年7月29日 10:00〜11:15)
自動車用制振、防振材料に関し、材料特性、構造と組み合わせた場合の特性について基本事項を解説する。また、実際の性能向上検討例を紹介する。さらに制振材の生産ラインにおける施工用件と耐久性についても言及する。
- 自動車における振動騒音現象と制振材料の役割り
- 振動騒音現象の例とその対策
- 制振防音の対象部位
- 制振構造の基本特性
- 材料の制振性能
- 板と制振材とを組み合わせた場合の制振特性 (平板+制振材)
- 板と制振材とを組み合わせた場合の制振特性 (三次元形状パネル+制振材)
- 補強された板+制振材
- 曲面板+制振材
- フレーム構造+制振材
- 構造自身の減衰の影響
- 制振構造の性能のCAEによる予測
- 計算方法
- 計算例
- 生産ラインにおける施工要件と耐久性
第2部 自動車用制振材料・防振材料の開発と利用技術
(2016年7月29日 11:25〜12:40)
自動車用振動減衰材料 (制振材料、防振材料) の要求特性を述べ、開発のための基本技術と最近の技術動向を説明したい。
- 自動車における最近の技術的課題
- 環境温暖化対策
- 燃費の低減
- 軽量化
- 自動運転などの高機能化
- 乗り心地
- 安全性の向上 (低騒音、低振動、難燃化、耐衝撃性等)
- 振動抑制技術の宝庫である自動車
- 制振材料への要求特性
- 振動減衰性能
- 安全性 (耐熱、難燃、低有害性ガス)
- 制振材料設計の基本技術と開発動向
- 粘弾性特性と振動減衰技術
- 高分子材料から見た制振技術の視点
- 添加剤から見た制振技術の視点
- 防振材料設計の基本と開発動向
- 要求される特性 (動的バネ定数と損失係数)
- ゴム材料の開発技術
- 構造上のアプローチ
- 自動車の制振・防振技術に関する今後の展望
第3部 化学発泡による (自動車分野における) 成形品の高機能化
(2016年7月29日 13:40〜14:40)
- 化学発泡とは
- 化学発泡剤の種類
- 化学発泡剤の取り扱い
- 発泡による高機能化
- 化学発泡の用途
- 自動車部品の化学発泡成形例
- アンダーボディーコート等の発泡
- ウェザーストリップ等の発泡
- ドアトリム等の発泡
- 今後の用途開発
第4部 制振・防振材料の性能評価と設計手法
(2016年7月29日 14:50〜16:05)
振動・騒音対策を行う上で、制振材料、防振材料の役割は大きい。それぞれ材料に要求される力学的性質が異なるため、材料設計、製品設計を行う際には、適切な材料を適切に使用する必要がある。そこで、これらの材料の性能評価、設計手法について解説する。
- 高分子の力学的性質
- 高分子の構造
- 力学的性質の評価法
- 時間-温度換算則
- 高分子の粘弾性挙動
- 制振材料の設計手法
- 分子構造
- 可塑剤
- フィラー添加
- ポリマーブレンド、共重合体
- 架橋、加硫
- 拘束型、非拘束型制振鋼板と評価法
- 動吸振器
- 防振材料の設計手法
- 防振材料の種類と特性
- 振動絶縁の設計手法
- 衝撃吸収の設計手法
第5部 自動車用制振・防音材料の最適設計とその評価
(2016年7月29日 16:15〜17:30)
制振材は振動を、防音材は騒音を抑えるための材料である。 しかし、自動車に使われている制振材の殆どは防音材と同様、 騒音の低減を目的としている。本講演では、制振、遮音、吸音 の基本的な考え方と制振・防音材の自動車への適用事例につ いて紹介する。
- 自動車で発生する振動と音
- 振動・騒音の種類
- 振動・騒音設計の流れ
- CAEを活用した自動車の開発
- 制振・防音材の評価法
- 制振・防音材の機能と役割
- 制振、遮音、吸音の考え方と使い分け
- 制振・防音材の特性測定法
- 自動車の振動・騒音分析手法
- 周波数と手法の選択
- 伝達経路解析法
- パネル寄与分析法
- エネルギに基づいた手法
- 振動・騒音低減の実際
- 構造系対策事例
- 音響系対策事例
- 今後の動向
- CAEによる制振・防音効果の予測
- 制振・防音材の評価法の課題
- 材料メーカ、部品メーカ、自動車メーカにおける解析技術