自動運転車における周囲環境の計測・認識技術

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プログラム

第1部 ステレオカメラによる交通環境の認識技術

(2016年7月28日 10:30〜12:10)

 自動車は運転者の思い通りにいつでもどこにでも行けるその自由さが最大の魅力である。しかしそれが衝突までも自由に起こせてしまうことになってしまう。そこで人間の限界を超えたところで自動車自身が事故を未然に防ぐ様々な技術を搭載して安全運転を支援しようとする動きが盛んになっている。その際に最も重要な技術が周囲の状況を常に把握して事故の危険性を的確に判断する交通環境認識技術である。  本講座では人間と同じ原理で動作するステレオカメラにより、複数の立体物の位置や相対速度を短時間で認識し、白線などの道路境界や他の立体物との関係から衝突の危険性を判断する技術を紹介する。できるだけ具体的にお話しすることで、精度が高くロバスト性に優れ、ステレオカメラの基礎知識から実用に耐えるステレオカメラの製作技術までを習得していただける。

  1. はじめに
    1. 事故低減への取り組み
    2. 衝突回避に必要な情報
  2. ステレオカメラの優位性
    1. 情報量、視野、処理速度
    2. 実用化されているセンサの比較
  3. ステレオカメラによる画像認識技術
    1. ステレオカメラの原理
    2. 交通環境認識 (白線、道路表面、立体物)
    3. リアルタイム処理
  4. ステレオカメラの具体的な応用例
    1. 飛び出してくる歩行者の検出
    2. バックモニター
    3. 自律走行
    4. 全方位ステレオカメラ
  5. 結言

第2部 レーザレンジファインダに基づく自動運転自動車のための認識技術とその自動運転への適用

(2016年7月28日 13:00〜14:40)

 自動運転には多種多様な技術が必要となります。このうちLIDARを用いたセンシングは現在の自動運転自動車において最重要技術の1つとなっております。  本講座ではLIDARを活用した自動運転用認識技術について解説します。また金沢大学が国内の大学で初の試みとして実施中の自動運転自動車の市街地における公道走行試験の現状課題についても紹介します。  本講座を受講していただくことで自動運転に必要な技術の概要全般について知っていただくことが可能です。

  1. 自動運転技術の歴史と現状
    1. 自動運転に関する国家プロジェクト、コンテスト
  2. 金沢大学の取り組み
    1. 取り組み概要と自動運転車両
    2. 自動運転に必要な技術
  3. レーザレンジファインダ (LIDAR) を用いた認識
    1. LIDARの計測原理
    2. 走行可能空間認識と移動物体の運動推定
    3. 高精度自己位置推定
  4. 自動運転に必要なその他の技術
    1. 自動運転のシステム概要
    2. 信号機認識
    3. パスプランニングと制御
  5. 自動運転自動車の現状
  6. まとめ

第3部 自動運転に向けたレーザセンサによる3次元環境計測技術

(2016年7月28日 14:50〜16:30)

 本講座は、現在、経済産業省が主導して開発している次世代LIDARシステムに関する知見を多く含むものであり、最新の技術動向を多く含む。また、LIDARによって計測されたデータの処理の数学的意味や一般的に利用されるオープンソフトウェアの紹介をする。レーザ、レーダの技術動向を見極め、その応用や導入を検討している技術者にとって有益な講座である。

  1. レーザレーダ (LIDAR) の計測の基本
    1. TOF (Time-of-Flight) 方式の原理
    2. TOFの長所と短所
    3. TOFを構成する機器と空間分解能
    4. 次元点群処理
    5. ポイントクラウドとは
    6. ポイントクラウドの処理と認識
    7. 演算高速化のアルゴリズムとハードウェア
  2. 自動運転とLIDAR
    1. 市販LIDARのベンチマーク
    2. 先端的研究でのLIDAR利用例
    3. 自己位置推定と地図作成
    4. 歩行者認識
  3. センサフュージョン
    1. カメラとLIDAR
    2. IMUとLIDAR
  4. LIDARシステムの将来

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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