第1部. 妥当な高薬価獲得戦略とケーススタディによる示唆提案
(2016年7月27日 10:30〜12:30)
中医協資料に基づき、薬価収載事例を体系的に分けて、選定事例から成功の梃子要素、示唆する点、傾向などについて私見を述べる。
今回の薬価戦略は研究開発・ライセンスから承認前後のステージを含む。大学発創薬研究段階プロジェクトについても薬価戦略を示唆する。 (インサイダー情報は開示しません。ナリッジ、経験、ノウハウに基づき課題に応答します)
- ケーススタディは新医薬品の特徴特異性から中医協資料に基づき次のような事例をあげる
- 原価方式、1st in Class, Unmet Medical Needs, 難病、その他分野、R&Dリスク高い
- 原価方式、新投与経路、原薬同じでもDDS新剤型で価値創出、R&Dリスク相対的に低い
- 類似薬効方式、Best in Class, 有用性加算、市場加算など、R&Dリスクは (A) より低い
- 追加ケーススタディとして開示情報に基づく大学発創薬段階品目の薬価戦略を含む事業化戦略
(iPS創薬、リプロファイリング品目を含め、近未来の薬価戦略策定にヒント示唆を与える)
- 薬価戦略はどの段階から検討準備するのが好ましいか – - R&D段階から薬価申請準備まで
- 患者の流れを含め治療にどう貢献するかは個別新医薬品ごとに大きくまたは微妙に異なる
- 研究開発段階では Target Product Profile (TPP) ? POCとリスクテイク、事業化・薬価戦略
- 原価方式ケースの研究開発、製造、その他コスト、投与患者数などと薬価の相関関係
- 希望薬価予測Assumptions変数の透明化、モデリング、予測の精度向上で間違い回避
- 予期される当局からの質問を予見し、補助資料に回答内容を事前に含める
- お値ごろ感って言われるが、実態は何だろうか – 予測算定の罠にはまらないように -
第2部. 薬価交渉で今後求められる費用対効果の要件とその提示の方法
(2016年7月27日 13:15〜14:45)
日本でも、医薬品・医療機器の保険適用に費用対効果の考え方が2016年より部分的に導入され、今後の薬価を含む保険適用の交渉には、医療技術評価 (HTA) の観点からの交渉が必要となる。
本講演では、欧州の事例とともに日本でのHTAのガイドラインを考察し、今後の薬価・保険適用におけるマーケットアクセス戦略を概説する。
- 医療技術評価 (HTA) のガイドライン比較
- 欧州のHTAガイドラインの概要
- 日本のHTAガイドラインの特色と国際比較
- HTAの申請資料
- 企業で作成する共通のHTAに関する基本情報:Core Value Dossier
- NICE等の欧州の申請資料事例
- 日本における申請資料の可能性
- いつどのタイミングでHTAの準備をするか
- TPP (Target Product Profile) からのHTA戦略
- 実は開発段階が一番重要なHTA戦略
- マーケットアクセス戦略
第3部. リアルワールドデータを活用した費用対効果の提示と薬価申請
(2016年7月27日 15:00〜16:30)
2016年4月より費用対効果評価の試行的導入が開始され、費用対効果評価におけるリアルワールドデータ (RWD) の活用ニーズは高まっている。
本セミナーでは費用効果分析におけるRWDの具体的な活用方法について弊社の分析経験をベースに説明する。さらにRWDを用いた費用効果分析の先行研究を解説する。
- 費用対効果評価の試行的導入について
- 費用効果分析で使用可能な日本のリアルワールドデータ (RWD) とは
- RWDの種類
- データの特徴
- 費用効果分析におけるRWDの活用方法とそのポイント
- 集計するアウトカムの決定
- 定義設定
- データハンドリングにおけるポイント
- RWDを用いた費用効果分析の事例紹介 (国内・外)
- 費用効果分析以外での医療経済評価におけるRWDの活用可能性