塗布液が自由表面を描きつつ流動する挙動を非定常解析 (コンピュータ・シミュレーション) することにより、塗布流れ方向に対する膜厚変化 (段ムラ、先頭厚塗りや薄塗り) を再現可能である。また、塗布巾を考慮した3次元解析により、巾方向の膜厚変動 (スジ・リビング等の塗布故障や、エッジ部分の厚塗り) も再現可能である。
本講座では、近年の電子材料塗布によく用いられるスロット塗布方式をメインとして、更に複雑な界面因子を含む多層同時塗布や、塗液中の固体粒子挙動への拡張も含めて、多数の最適設計事例を紹介する。また、塗布解析に用いる各種市販流体解析ソフト・オープンソースソフトの適用性、スーパーコンピュータによる高速化、現在開発中の乾燥解析について述べる。
- 塗布 (コーティング) について
- 塗布操作とは
- 塗布方法の分類
- 塗布故障の種類
- 塗液流動解析の目的
- ダイ内部流動解析、塗液自由表面解析
- 実現象と解析の比較
- 解析技術の現状・今後の展望
- 数値計算手法に関して
- 自由表面計算の取り扱い
- 各種流体解析ソフトの適用
- 解析仕様の選定
- 基本的なスロット塗布の解析事例紹介、解説
- 巾方向に乱れる塗布故障
- 巾方向端 (エッジ) 部の不均一
- 塗布開始時の厚塗りや薄塗り
- 大規模な3次元全体解析
- 負荷分散、スーパーコンピュータによる計算時間短縮
- 塗布解析作業手順の実演、塗布解析に独特のポイント
- プリ作業
- ソルバー計算実行
- ポスト処理
- 各種の拡張事例紹介
- 多層同時塗布解析
- 粒子を含む塗液への拡張
- 構造連成解析
- 乾燥解析 (開発中) の展望
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