第1部 樹脂-金属の接着メカニズムと密着性確保のポイント
(2016年7月12日 10:00〜11:30)
- 界面の密着強度を高める材料設計とは
- 材料設計における高効率化の課題
- 樹脂との密着強度に優れた金属を設計する解析モデル
- 密着強度の計算手法
- 金属/金属界面の密着強度
- 金属/酸化物界面の密着強度
- 樹脂/金属界面の密着強度
- 界面のマイグレーションによるボイドと剥離の評価
- 界面の相互拡散による化合物層形成の評価
第2部 水蒸気ガス吸着層を利用した接着剤フリー接合技術
(2016年7月12日 12:10〜13:40)
ごく最近開発されたガス吸着層同士の界面反応を利用した接着剤フリー接合法の概要、プロセス、応用分野及び今後の課題について解説する。特に、接合界面に求められる特性や機能を使用環境を理解しイメージすることが肝要である。講師のこれまでの経験を基に論理的な思考により接合界面の設計、界面構造の作製法、接合メカニズム及びその環境耐久性等について事例を紹介しながら講義する。
- 接着・接合の基本原理
- 接合と結合
- 結合様式の分類と特徴
- 接合系により異なる結合様式とその製法
- 接合に供する固体表面の性状
- 固体表面の物性
- 接合面の必要条件
- 接合面の化学的、物理的、機械的性状と接合
- 接合面の改質
- プラズマ暴露による改質
- エキシマランプによる改質
- 機械加工による改質
- 水蒸気ガス吸着接合
- 水蒸気ガス吸着接合プロセスの概要
- 固体表面の水蒸気ガス吸着特性
- 吸着ガスの分解改質と官能基形成
- 改質面同士の接触から接合への反応
- 水蒸気ガス接合体の接合力、環境耐久特性
- 水蒸気ガス吸着接合の応用
- 接合系と接合特性一覧表
- 水蒸気ガス接合の適用に可能性のある応用分野
- 新しい応用分野における水蒸気ガス吸着接合の課題
- 水蒸気ガス吸着接合法のまとめと課題
- ガス吸着接合法の適用条件
- ガス吸着接合の長所と短所
- ガス吸着接合の課題とその解決法
第3部 レーザを用いた金属表面への隆起微細構造形成と異種材料接合
(2016年7月12日 13:50〜15:20)
レーザを利用して金属表面に隆起した微細構造を形成し接合層とすることにより金属とプラスチックの強力な直接接合を実現することができる。完全ドライプロセス、成形品同士の強力接合、高効率工程、汎用接合技術の利用が可能と云う特徴を有している。隆起微細構造形成手法であるPMS処理、PMS処理により可能となるポジティブアンカー効果による異種材料接合について講演します。
- 金属 – プラスチック接合技術の概要
- 異種材料接合の為のレーザ加工
- レーザクラッディングで実現するPMS処理
- ポジティブアンカー効果
- 様々な接合方法による異種材料接合
第4部 繊維複合材料/金属の一体成形技術と接合強度の向上、評価
(2016年7月12日 15:30〜17:00)
繊維複合材料/金属ハイブリッド構造は剛性向上と軽量化を同時に実現するための方法であり、船舶、橋梁、自動車構造において広く採用されている。繊維複合材料の性質上、継手の少ない構造が望ましいが、ハイブリッド構造では、異種の材料または部材の接合が必要不可欠であり、ハイブリッド構造本来の機能を発揮するために、軽量、高強度、高信頼性の繊維複合材料/金属接合方法が望まれており、本講座で、その最新の方法と評価について紹介する。
- ボルト/接着のハイブリッド一体成型継手
- 強度向上メカニズムと破壊プロセス
- 継手成形方法
- 継手強度評価
- 金属表面加工による一体成型継手強化
- 抜き打ち加工
- ディンプル加工
- 金属形状加工による一体成型継手強化
- スカーフ・フィンガー一体成型継手
- tongue-and-groove一体成型継手
- 特殊加工による一体成型継手強化
- IAFによる強化とその評価
- ピンまたは突起による強化とその評価
- 接着性表面作製のためのインモールド複合材表面処理
- ナノインプリントリソグラフィによるインモールド表面処理
- 表面形状と接着継手強度