第1部 セルロースの化学変性とセルロースナノファイバーコンポジットの物性 – カチオン化処理から最近の変性まで -
(2016年6月6日 11:00〜12:30)
最近、注目されているセルロースナノファイバーについて、セルロースとなじみの良いカチオン化処理,そして数年前から開発している疎水化処理まで、これまで実施した結果を解説します。セルロースナノファイバーの樹脂強化のポテンシャルを知っていただく機会とします。
- はじめに
- セルロースナノファイバーの基礎
- プラスチックと自動車
- セルロースナノファイバーの国内開発状況
- カチオン変性によるセルロースへの解繊性付与
- セルロースへのカチオン化剤の利用と種類
- カチオン変性セルロースによる樹脂の補強
- カチオン変性セルロース強化樹脂の構造、分散性
- セルロースナノファイバーの疎水化処理による解繊性付与
- 疎水化処理セルロースナノファイバーを用いた樹脂成形加工の意味
- 疎水化処理セルロースナノファイバーがもたらす樹脂物性向上事
- 疎水化処理セルロースナノファイバーが広げる加工温度範囲
- 最新の疎水化セルロースナノファイバー強化樹脂複合材料の物性
第2部 セルロースの表面疎水化による樹脂との複合化
(2016年6月6日 13:30〜14:50)
セルロースナノファイバーとは何か、その特徴、性質を知って頂きたい。この素材を利用する際の難しさ、特に樹脂コンポジットへ応用する難しさを感じて頂きたい。
上手く利用するには、根気強く研究に取り組むことが必要で、その一例 (樹脂に無知な弊社が出来たこと、出来なかったこと) をお示しします。一人でも多くの皆様が、この素材を応用した製品開発に取り組んで頂くことを期待しています。
- 会社紹介
- パルプの製造方法について
- 各パルプの特徴について
- セルロースナノファイバーの各種製造方法について
- セルロースナノファイバーの安全性について
- 自社セルロースナノファイバーの特徴について
- 熱可塑性樹脂との複合化時の問題点について
- 自社の表面疎水化方法について
- 表面疎水化品を用いた樹脂との複合化について
- 今後の展開について
第3部 TEMPO酸化セルロースナノファイバーの研究とバリア材開発
(2016年6月6日 15:00〜16:30)
現在では、セルロースナノファイバー調整の画期的な前処理方法として知られているTEMPO酸化について、基本的なメカニズムから解説する。後半はTEMPO酸化セルロースナノファイバーの応用検討例としてバリア材および包装材料としての利用 について述べる。
- 背景
- セルロースのTEMPO酸化
- 天然セルロースと再生セルロース
- TEMPO酸化
- でんぷんを用いたTEMPO酸化反応解析
- セロウロン酸の特徴
- TEMPO酸化セルロースナノファイバー
- 調整方法
- TEMPO酸化セルロースナノファイバーの特徴
- セルロースナノファイバーの応用検討例
- 包装材料
- その他
- まとめ