医療用プラスチックの滅菌とバリデーション

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プログラム

第1部. 放射線滅菌における滅菌バリデーションと照射による樹脂への影響

(2016年6月17日 10:00〜12:00)

 放射線滅菌のメリット・デメリットを、弊社でガス滅菌から切り替えた経緯・経験や課題解決の事例を交え、製品例をあげて最適な滅菌法の選択基準も併せて解説する。 滅菌バリデーションの適用規格、薬事法について、試験ポイントと検体数低減事例も含め、最適な滅菌線量設定の選択法や実際にあった自主回収事例も交えて紹介する。放射線照射による樹脂の劣化および改質のメカニズムと材料選択のポイントにも触れる。

  1. 放射線滅菌概要
    1. 滅菌法比較および最適な滅菌法の選択
      • ガス滅菌から放射線滅菌への弊社切替事例
    2. 照射施設概要 (電子線およびガンマ線照射施設)
    3. 滅菌対象事例
    4. 滅菌コスト低減策
  2. 放射線滅菌バリデーションのポイント
    1. 適用規格および薬機法
      • ISO 11137-2:2013
      • ISO/TS 13004:2013
      • JIS T 0806-2:2014
      • 滅菌バリデーション基準
    2. 滅菌バリデーション概要 (進め方・試験ポイント)
    3. 滅菌線量設定方法の選択基準
    4. 製品ファミリーを代表する製品の指定
      • 検体数を減らすための工夫事例
    5. プロセス有効性の維持
      • 定期監査と再バリデーション
      • 自主回収事例
  3. 放射線照射による樹脂劣化対策
    1. 放射線照射による材質への影響 (強度低下・着色)
    2. 放射線劣化のメカニズムと原因 (架橋・分解・酸化)
    3. 材質劣化克服策 (具体的な処方)
    4. 放射線滅菌における材料選択のポイント
  4. 放射線照射加工 (改質)

第2部. 医療用プラスチックの滅菌 高圧蒸気滅菌の事例

(2016年6月17日 12:45〜14:15)

 医療用プラスチック製品はSingle use device (=SUD) とリユーザブル製品に分類される。SUDは製造施設において9割が高圧蒸気滅菌以外の方法で処理されている。一方リユーザブル製品は、近年の製品開発の進歩により、医療現場で高圧蒸気滅菌が選択されるケースが大半を占めている。素材による高圧蒸気滅菌への適合について事例をあげて解説を加えていく。

  1. 滅菌方法開発の歴史
  2. 製造施設で行われる滅菌方法
    1. 放射線滅菌・酸化エチレンガス滅菌・高圧蒸気滅菌
  3. 医療現場で行われる滅菌方法
    1. 高圧蒸気滅菌・酸化エチレンガス滅菌・過酸化水素滅菌・低温蒸気ホルムアルデヒド (LTSF) 滅菌
    2. 医療現場で第一選択となる高圧蒸気滅菌
  4. 医療用プラスチックの分類
    1. 素材別の適用事例
      • ポリ塩化ビニル (PVC)
      • 低密度ポリエチレン (LDPE)
      • 高密度ポリエチレン (HDPE)
      • ポリプロピレン (PP)
      • アクリロニトリル/ブタジェン/スチレン共重合樹脂 (ABS)
      • ポリカーボネート (PC)
      • ポリエチレンテレフタレート (PET)
      • ポリエーテルイミド (PEI)
      • ポリエーテルエーテルケトン (PEEK)
      • ポリフェニルサルフォン (PPSU)
      • ポリアセタール (POM)
      • ポリアミド (PA) など
  5. SUD再生における医療現場での実態報告
  6. 近年の医療現場における高圧蒸気滅菌処理における問題点
  7. 高圧蒸気滅菌器開発の方向

第3部. EOG滅菌バリデーションと日常管理の事例

(2016年6月17日 14:30〜16:00)

 EOG滅菌バリデーションと日常管理の国際規格であるISO11135が2014年版に改訂されました。それにより国内ではJISとISOの2つの規格が存在しています。 弊社はガス滅菌の受託を専門に行っていることからISOを含めた国内外の滅菌規格要求を数多く経験しており、今回は要求対応事例を紹介いたします。

  1. EOG滅菌バリデーションの目的
    1. 10-6を担保することの意味
    2. ガス滅菌法は素材を選ばないか? (製品の定義)
  2. EOG滅菌バリデーションの事例
    1. 据付時適格性の確認
    2. 運転時適格性の確認
    3. 滅菌プロセスの定義
    4. 載荷形態の設定 (日常滅菌の都度、入数や製品が異なるときは?)
    5. BIの抵抗性、バイオバーデン
    6. 稼働性能適格性の確認
    7. 製品のファミリー化
    8. 設備の同等性
  3. 日常管理の事例

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