環境-エネルギー関連の課題を解決するうえで、各種プラントやエンジン等の高温高効率化が至上命題となっているが、これらの高温部材の設計に際しては、応力因子に着目した強度特性に基づいて材料選択や運転条件が決定される。しかし、実稼働における部材の耐用寿命や安定操業性に対しては、高温酸化や高温腐食などに対する耐環境特性が重大な影響因子であり、これらの損傷要因によって寿命が決定される場合も多く、高温強度特性劣化も著しく影響 (劣化) を受ける。 本講では、高温酸化や高温腐食に関するこれまでの基本的知見や最新情報を紹介するとともに、複合的損傷劣化要因の考え方や克服法などを提示し、さらに今後の技術課題や施策面での展望などについても言及する。