真空断熱材料技術の基礎、開発動向と測定・評価

再開催を依頼する / 関連するセミナー・出版物を探す
会場 開催

本セミナーでは、断熱材の伝熱機構、熱物性、測定・解析手法、開発動向や、断熱材を開発・利用するための必須知識を解説いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部:真空断熱材の基礎、開発動向と今後の展望

(2016年5月26日 10:30〜12:10)

 欧米に比べて格段に遅れている我が国の建築、特に住宅の断熱化は今後、より一層の省エネルギーのため、ならびに、本質的な健康障害問題の克服に向けて、飛躍的な高断熱化が要求される。これの実現に最も有効と考えられる真空断熱材の建築への展開について、その期待の意味と、性能評価の現状、今後の課題について概説する。

  1. 国策としての住宅の省エネルギー化の今後
    1. ZEHとパッシブハウス
    2. 2020年の衝撃
    3. 海外の状況
  2. 住宅の健康障害問題
    1. 様々な日常リスク
    2. 低温による健康障害の実情
    3. 断熱化への期待
  3. 真空断熱材の展開
    1. 断熱化の限界
    2. 超高性能断熱材
  4. 真空断熱材の評価の現状
    1. 中心部の熱伝導率経時変化
    2. 端部の熱橋性状
  5. 残された課題
    1. 継ぎ目の影響
    2. 搬送・施工時の破損対策

第2部:ナノ多孔質粒子による真空断熱材の超寿命化とその評価

(2016年5月26日 13:00〜14:40)

 住宅の省エネは今後ますます重要であり、断熱性能の向上が重要な鍵となる。そこで、断熱性能の向上を目指してナノ多孔質構造を持つセラミックス粒子を用いた真空断熱材の開発に取組んでいる。ナノ多孔質粒子を用いることで、センイ系に比べ真空劣化に対する耐久性が非常に高くなる。  本講座では、省エネ性能の実証試験、30年後の耐久性の予測、断熱性向上の検討について解説する。

  1. はじめに
  2. 断熱性向上の手法
  3. ナノ多孔質構造をもつ断熱材
    1. ナノ多孔質セラミックス粒子を用いた真空断熱材
    2. エアロゲル法によるナノ多孔質透明セラミックス
    3. ナノ構造セラミックス遮熱コーティング
  4. 真空断熱材の長期性能評価
    1. 真空劣化評価手法
    2. 30年後の断熱性能の予測
  5. 真空断熱材の実証試験
    1. 試験概要
    2. 省エネルギー効果
  6. 断熱性能の向上に向けて
    1. 高性能化の課題
    2. 輻射抑制の検討
  7. ISO化の動向
  8. まとめ

第3部:真空断熱材の熱物性測定とトレンド技術

(2016年5月26日 14:50〜16:30)

 真空断熱材の熱伝導率測定は非常に難しく、試験体の大きさや測定条件に大きく依存する。しかしながら、それらの条件に付いて全て実験で確認することは不可能であり、生産者や利用者は、従来の測定方法や条件で熱伝導率の評価を行っている。  本講座では、現状の熱伝導率測定レベルと測定条件に関する最新の状況を理解して頂くことを趣旨とする。

  1. 高性能断熱材の開発状況:真空断熱材やナノ粒子を使った断熱材の概要説明
  2. 断熱材の熱伝導率測定技術の現状:測定ばらつき
  3. 断熱材の熱伝導率測定技術:保護熱板法や熱流計法、周期加熱法の測定原理
  4. 真空断熱材の熱伝導率ラウンドロービン試験結果
  5. 保護熱板法を使った熱伝導率測定方法
  6. 真空断熱材の芯材部分の熱伝導率推定方法
  7. 実際の真空断熱材の芯材部分の熱伝導率推定結果
  8. 表計算ソフトを使った数値シミュレーションによる真空断熱材の熱伝導率測定条件に関する検討
  9. まとめ

会場

大田区産業プラザ PiO
144-0035 東京都 大田区 南蒲田1-20-20
大田区産業プラザ PiOの地図

受講料

複数名同時受講の割引特典について