臨床試験においては、GCPの原則に示されるように、データの完全性 (データインテグリティ) を確保することが重要であり、当局から多数のデータインテグリティの違反に関する指摘がなされてきています。 規制という側面では、日本においては2013年にデータインテグリティを確保するためにEDC管理シートの作成が求められるようになり、さらに昨年GMP領域ではありますが英国当局 (MHRA) からデータインテグリティのガイダンスが発行されています。 電磁的記録・電子署名の管理も、こういった規制の状況や技術の進歩を考慮に入れる必要があります。 本講座では、「データインテグリティ」を確保するとはどういうことか、どうしたら実現できるのか、当局の指摘はどのようなものがあるのか、といったところを体系的に解説します。 EDCで扱う電磁的記録のデータインテグリティはどのように確保するか、データインテグリティに関する当局の期待とその実現方法について、ER/ES規制要件及びコンピュータ化システムバリデーションの基本を押さえつつ、徹底的に解説いたします。