各種デバイスでは構成部材のアウトガスが製品の動作不良を引き起こす原因となっている。また、その製造環境であるクリーンルーム等では歩留管理の観点から化学汚染対策が必要であり、電子部品や部材からのアウトガスを把握し、低減化することが重要になる。
本講演では、各種のアウトガス技術について実施例を含めながら説明を行なうと共にアウトガス発生への温度や時間の影響について説明する。加えて、アウトガス評価技術の応用例として減圧環境下でのアウトガス分析や有機エレクトロニクス分野で課題となっているガスバリア性評価や封止内部のガス分析等の技術を紹介する。
- アウトガス分析法の概要
- アウトガス評価が要求されている分野
- アウトガス分析の分類
- アウトガス試験と評価について
- 試験設備について
- 製品内部のアウトガス採取法
- 物質移動係数と物質伝達係数
- アウトガス発生挙動の概念
- 物質移動係数と物質伝達率
- アウトガス減衰モデル
- アウトガス量の変化モデル
- 温度とアウトガスの関係
- 温度と放散量
- 各種樹脂からのアウトガスと温度の関係
- アウトガス放散速度
- 室温でのアウトガス
- 放散量の減衰と温度
- トルエンの放散速度・放散量と評価
- 製造プロセス、製品に及ぼすアウトガスの影響
- 微粒子汚染と分子状汚染の影響
- 半導体プロセスへの影響
- 電子製品プロセスへの影響
- HDDへの分子状汚染の影響
- アウトガスの評価方法
- アウトガス中の有機汚染評価技術
- 基板表面に吸着した有機汚染評価技術
- 製造環境の管理、クリーンルーム構成部材での評価技術
- 減圧環境下でのアウトガス評価
- ガスバリア性評価
- 封止内部ガスの評価
- 電化製品からのホルムアルデヒド・VOC放散量
- 自動車分野におけるVOC
- 今後の課題