吸入剤は他の剤形と異なり、製剤と吸入デバイスを組み合わせた吸入システムとして開発しなければならず、吸入システムが構築できたとしても、前臨床試験を実施するためには動物ごとに経肺投与方法の確立が必要であり、レギュレーションの整備が不十分であることから、吸入剤開発の経験の少ない会社においては吸入剤の開発は一般的にハードルが高い。
そこで、本セミナーでは吸入剤の開発に際して直面する前臨床での課題、製剤やデバイス設計の課題、申請時での課題をどのように解決するかを中心に概説する。また、吸入剤のジェネリック医薬品の開発に際してのレギュレーションの動向や昨年、FDAで承認されたインスリン吸入剤であるAFREZZAの申請内容についても言及する。
- 呼吸器系の解剖学的構造と機能
- 吸入剤の製剤設計
- 吸入デバイスの設計
- 吸入剤のin vitro評価
- 吸入剤の毒性評価
- 小動物を用いた毒性評価方法
- 大動物を用いた臨床製剤による毒性評価方法
- 吸入剤のin vivo評価
- 三極薬局方における吸入剤試験法の現状と課題
- 動物における経肺投与方法の現状と課題
- 小動物における経肺投与方法 (非侵襲的投与方法等)
- 大動物における経肺投与方法 (人工呼吸器を用いた投与方法等)
- 粉末吸入システム構築時における課題
- 粉末吸入剤における吸入流量依存性による
- 性能変動に対する基本的な考え方とその解決方法
- 吸入剤のジェネリック医薬品に関するレギュレーションの動向
- FDAで承認されたインスリン吸入剤であるAFREZZAの申請内容