(2016年6月16日 10:30〜12:00)
近年、運転支援システムの実用化が進みつつあり、既に普及しているカーナビゲーションシステムに加えて、様々な情報をドライバーは車内で利用することができるようになりました。 本講座では、ドライバーに親和性の高い車載システムのヒューマンインタフェースを実現するために、情報提供方法、ドライバーのワークロード推定、インタフェースの評価方法の考え方を紹介します。 また、高齢社会の進展に伴い、高齢ドライバーが増加しており、運転中に高齢ドライバーでも利用できるよう、情報入力や情報提示におけるヒューマンインタフェースが必要不可欠です。本講座では、高齢ドライバー特性についても触れたいと思います。
(2016年6月16日 12:45〜14:15)
自動車用表示装置は、ドライバが運転中に視認するため、短時間で正確に情報が伝わる必要がある。表示される情報は、車内環境情報から車外環境情報へと変化し、多岐に渡り今後も増加が予想される。加えて、表示装置や情報呈示位置も変化し、人間の認知特性を勘案した情報表示方法を考える必要がある。 本セミナーでは、自動車用表示装置の動向、表示される情報の視認特性、各種情報表示装置における視認特性、について解説します。
(2016年6月16日 14:30〜16:00)
近年、自動車の車内には、ナビゲーションシステム、エコドライブ支援システム、安全運転支援システムなど多数の車載情報システム (IVIS: In – Vehicle Information System) が装備されており、ドライバに対して提供される情報が溢れかえっている状況にあるといえよう。視覚情報は聴覚情報よりもわかりやすいという利点があるが、同時に提示する情報量が多い場合には、視認負荷が高いだけでなく、前方状況の安全確認が疎かになる恐れがある。この問題を解決する方法として、視覚情報以外の聴覚や触力覚情報などを用いるマルチモーダルインタフェースや、ウインドシールドディスプレイ (WSD: Windshield Display) を用いた視覚情報提示などが検討されている。 本講座では後者のWSDを用いた安全運転支援システムの概要を説明するとともに、ドライビングシミュレータ実験の結果を用いて、提案システムの利点と今後解決すべき課題について述べる。本講座を受講することで、運転支援システムの視覚情報提示法の課題と対策、さらにはシステムに対する依存や過信といった人間機械系において解決すべき課題の解決法について知見を得ることが期待される。