第1部 コーティングによる紫外線遮蔽: 紫外線吸収剤とHALSの基礎から最新動向まで
(2016年6月20日 10:00〜11:10)
紫外線遮蔽は、以前より非常に注目されておりますが、特に近年380nm付近までのカット要を始め、更に長波長までのカットの要求が多くなってきています。本セミナーは、従来の紫外線吸収剤とHALS (光安定剤) の基礎的な知識を踏まえながら、注意点や最新動向も含め、どこまでコーティングによる紫外線遮蔽が可能かを解説します。
- 紫外線吸収剤
- 紫外線吸収剤自身の光に対する耐久性
- 紫外線吸収剤の耐黄変性 (アルカリや金属イオンによる影響)
- 紫外線吸収剤の耐熱性
- 適切な添加量と紫外線を吸収する領域
- 紫外線吸収剤の最新動向とその吸収領域
- HALS (光安定剤)
- HALSの塩基性
- HALSの安定化メカニズム
- HALSの耐熱性
- HALSの添加量
- 紫外線吸収剤の寿命に対するHALSの影響
- HALSの最新動向
- フェノール系酸化防止剤とHALSの違い
第2部 ナノ粒子分散によるフィルムやハードコートへの 紫外線、赤外線遮蔽機能の付与
(2016年6月20日 11:20〜12:20)
亜鉛資源の最新動向から酸化亜鉛の工業的製法・物性・応用に至るまで、酸化亜鉛 のすべてを平易に解説します。特に、機能材料として導電性と光学的性質の関係、赤外・紫外線遮蔽についての仕組みを説明し、応用へのヒントを提供します。ナノ粒子の分散と課題についても概説します。
- 酸化亜鉛の概要
- 亜鉛資源の動向、その種類・品質
- 酸化亜鉛の工業的製法
- 酸化亜鉛の結晶構造
- 酸化亜鉛の一般物性
- 導電性酸化亜鉛
- 粉体の導電性とは … パーコレーション
- 導電性酸化亜鉛の特徴
- 格子欠陥と導電性
- 導電性と分光反射率
- 酸化亜鉛系ナノ粒子を用いた赤外・紫外線遮蔽材料への応用
- 半導体による光の吸収
- 粉体粒子による光散乱
- 酸化亜鉛系ナノ粒子の形状、分散性
- 酸化亜鉛系ナノ粒子の塗膜
- 物理製膜による赤外遮蔽
第3部 ナノ粒子分散によるハードコートへの 日射遮蔽性付与技術とその評価・応用
(2016年6月20日 13:10〜14:20)
ポリカーボネート樹脂を用いた樹脂窓用ハードコートへの日射遮蔽性機能性付与などを中心に解説する。遮蔽効果、国際的な安全規格を満たすための高硬度化処理、防曇と反射防止、車両用途での視認性、他材料と他プロセスとの融合性なども紹介する。
- 日射遮蔽のニーズと樹脂窓の付加技術
- 日射遮蔽の必要性
- 樹脂窓への日射遮蔽技術
- 樹脂練り込みとハードコートへの付加
- 反射と吸収の両技術比較
- 粒子分散による日射遮蔽ハードコート
- ナノ粒子と機能性
- 性粒子分散によるハードコートの機能化
- 日射遮蔽剤の分散と光学特性
- 分散液の安定性と諸性能
- ハードコートの高機能化と各種性能試験
- 高硬度化技術
- 防曇性の付加技術
- 赤外線遮蔽機能の付加
- ハードコートの耐候性試験
- ハードコートの耐摩耗性試験
- ハードコートの密着性試験
- 自動車用安全ガラス規格とその他の規格
- 実用化製品事例の紹介実用評価
第4部 ガラス用透明フィルムへの遮熱性付与、 紫外線遮蔽性向上とその応用
(2016年6月20日 14:30〜15:40)
- 従来の窓ガラス用遮熱フィルム
- 空調負荷軽減の意義と手段
- 最近の窓ガラス用遮熱フィルムとしての「透明・赤外線高反射率フィルム」
- その構造と種類
- 赤外線の選択的反射の原理とその効果
- 紫外線カットについて
- 紫外線カットの原理
- 紫外線透過率、紫外線反射率の評価
- 紫外線カットの効果
- 皮膚などの人体安全性
- 室内照明からの紫外線カットによる防虫機能 他
- 透明・赤外線高反射率フィルムの性能評価
- 明るさ・見え方~眺望性、開放感、透明性、採光性
- 遮熱性能
- 光の入射角と遮蔽効果向上の関係
- 節電・省エネルギー効果・CO2削減効果 (実環境での測定)
- 求められるその他の性能
第5部 フィルム・コーティングのUVカット評価、 日射遮蔽性能試験について
(2016年6月20日 15:50〜17:00)
フィルム・コーティングに関するUVカット及び日射遮蔽性能に関する評価・試験の概要について解説する。また、実際の建物に使用されたケースを想定したシミュレーション計算により、その効果の事例を紹介する。
- フィルム・コーティングの熱性能の概要
- 日射遮蔽性能
- 断熱性能
- フィルム・コーティングの熱性能評価と規格・規定
- 各評価における基本的事項
- 透過率、反射率の概要
- 日射遮蔽性能の概要
- その他の評価手法
- 日射遮蔽性能を有する材料の評価
- 材料の種類
- 熱性能の評価手法
- 実際の建物に適用した場合の日射遮へいフィルムの効果
- シミュレーションによる評価手法の概要
- シミュレーションによる冷房・暖房負荷削減効果
- シミュレーションによる年間空調負荷
- 夏期における室温上昇抑制の効果