金属ナノ粒子接合技術の開発と接合信頼性向上

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プログラム

第1部 銅および銀 – 銅混合ナノ粒子を用いた接合技術

(2016年5月31日 10:30〜12:00)

 有機物で被覆された金属ナノ粒子は、300℃前後の比較的低温で優れた焼結特性を示すため、接合材料として利用可能であるとともに、接合後の材料は、通常のバルク材と同じ融点や性質を示すことから、高温用鉛はんだ代替や次世代パワーデバイス用接合材料として注目されています。講演者らは、金属錯体を固相熱分解する方法で、表面を有機物で被覆した金属ナノ粒子を合成する技術を確立し、粒子径や金属含有率を制御することを可能としています。  本講演では、有機被覆金属ナノ粒子の中で、特に銀ナノ粒子、銅ナノ粒子および銀 – 銅混合ナノ粒子の無酸素銅に対する接合特性について検討した結果をご紹介します。

  1. 有機被覆金属ナノ粒子の特性
    • 有機被覆金属ナノ粒子の構造、接合特性
  2. 銀ナノ粒子を用いた接合技術
    • 接合温度の影響
      • 加圧力の影響
  3. 銅ナノ粒子を用いた接合技術
    • 接合温度の影響
    • 粒子径の影響
  4. 銀-銅混合ナノ粒子を用いた接合技術
    • 銀ナノ粒子と銅ナノ粒子の混合比率の影響
  5. 金属ナノ粒子を用いた無加圧接合技術
    • 銀ナノ粒子
    • 銅ナノ粒子
    • 銀-銅混合ナノ粒子

第2部 パワーデバイスの高温動作を可能にするAgナノ粒子の焼結接合技術

(2016年5月31日 12:45〜14:15)

 パワーデバイスの高温動作を可能にする高温対応ダイマウント技術の中で、特に耐熱性、放熱性に優れたAgナノ粒子の焼結接合技術について基礎から説明します。特に高温動作化で課題となる高温脆化現象については、メカニズムの解明とそれに基づいた信頼性向上技術について解説します。

  1. はじめに
    1. 高温対応の必要性
      • パワーデバイスの高温動作化
      • リフロー実装
    2. 現行ダイボンド材料例と、高温対応材料に求められる特性
  2. 高温対応ダイボンド材料
    1. 高温対応ダイボンド材料の分類
    2. 鉛フリー高融点はんだ接合
    3. 液相拡散接合
      • CuSn
      • NiSnなど
    4. 銀 (Ag) ナノ粒子接合
    5. まとめ (特性,制約等のベンチマーク)
  3. Agナノ粒子とその焼結接合
    1. Agナノ粒子の微細化によるメリット/デメリット
    2. 焼結技術の分類と焼結条件との関係
    3. 加圧接合と無加圧接合の特長と課題
  4. Agナノ粒子の焼結接合の高信頼化
    1. 耐熱性と高温脆化現象
    2. 高温脆化メカニズムの解明
    3. 耐熱性を向上するMS2NP法

第3部 パワー半導体の接合技術と信頼性評価 ~Cuナノ粒子接合を中心として~

(2016年5月31日 14:30〜16:00)

 SiC等のワイドバンドギャップ半導体デバイスは、200℃以上の高温動作が可能となります。高温動作は、冷却器の簡素化や、短時間大電流など、システム全体のメリットがあります。
それらを実現するには、デバイスの実装技術、とりわけ接合技術が重要で、熱特性、電気特性に加え、温度変化に対する信頼性が必要です。接合技術は、Agナノ系、合金系など、さまざまな技術が研究されていますが、低コストを狙ったCuナノ系も候補の1つと思われます。そこで、Cuナノ粒子接合を中心として、パワーサイクル信頼性などについて説明します。  本講演では、新しい接合技術の信頼性評価を中心に説明します。信頼性評価の方法そのものも、検討されている状況で、これから変わっていく可能性も高いと思います。しかし、「何かができなくては、やれない」といった受身な姿勢では、技術は進化しません。ないのであれば、先に自分がやってみようといったチャレンジ精神で望まれることを希望します。  本日ご説明する内容は、そのような取り組みから得られたものです。

  1. EV/HV技術
  2. 次世代パワー半導体
  3. パワー半導体用接合技術
    1. 接合技術に求められる要件
    2. 接合技術の概況
    3. Cuナノ粒子接合
      1. 熱特性および予測
      2. 信頼性評価
    4. その他の接合技術

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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