本セミナーでは、材料強度学の基礎から解説し、フラクトグラフィを用いて破損解析を実施するために守るべき破面の取り扱い方、各種の破壊モード、事故解析事例について詳解いたします。
機械・構造物を安全に使用するための設計・製作、それらを維持するための保守・保全を行うためには、金属材料の破壊を知ることが重要である。金属部品の破壊原因を推定する最も有効な手法は、破面解析 (フラクトグラフィ) である。フラクトグラフィとは、金属の破面を目視等でのマクロ観察や電子顕微鏡等でのミクロ観察によって破損原因を推定する方法であり、疲労破壊や応力腐食割れといった破壊機構・き裂の進展方向や負荷状況を推定する技術である。一方、金属の破壊機構は多数あり、破面様相から破壊機構を推定するには、ある程度の経験、技術、知識が必要となる。 本セミナーでは、材料強度学の基礎について述べ、破壊と材料強度の関係について説明する。次に、フラクトグラフィを用いて破損解析を実施するために守るべき破面の取り扱い方、各種の破壊モードについて解説し、最後に事故解析事例を紹介し、初歩的なフラクトグラフィ技術の習得を目的とする。