治験における補償・賠償対応の実務

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本セミナーでは、治験に係る補償・賠償対応について、問題となった事例を挙げて解説いたします。

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27年版の補償ガイドライン改訂作業を前に、参画の要請が再三あった。参画する以上、品質補償責任があり、また、医法研ブラインドを守りたいことと、被験者が安心して治験に参加できる環境を作りたいとの熱き想いから3つの条件 (①改訂作業は21年ガイドラインではなく、現在、ディファクトスタンダードとなっている11年ガイドラインの改訂とすること、②被験者代表や医療側代表などステークホルダーの識者も改訂委員に加え、公開の場で議論すること、③改訂メンバーからコンプライアンス不祥事会社の委員は外すこと) を出した。  残念ながら3つのことが受け入れられなかったので参画を見送った。  パブコメ募集に対し、私を含め、被験者側を代弁すると言って良い薬害オンブズパースン会議をはじめ、治験責任医師など関係者から示唆に富むパブコメが数多く寄せられた。一部は反映されたものの、肝心な指摘が反映された内容となっていない。また、11年ガイドラインに比べ、企業防衛色が濃くなっている感は否めない。  27年ガイドラインは、3つの問題、即ち、【1】補償責任を契約責任と位置づけるなどの法的問題のほか、【2】因果関係の記述、補償内容の制限などの内容面の問題点、【3】医療政策上の問題点、即ち、第一相試験での健康被害にあっても健康保険を使うとするが健康保険財政が厳しい昨今、政治問題化しかねないなどの問題点がある。  治験や臨床研究における補償対応ではどのガイドラインを使うべきか、各社の補償制度の改訂のポイントから運用の実務まで、事例を挙げて具体的に解説する。

  1. 補償・賠償責任対応の基本:答申GCPからGCPまで
    • 何故補償する必要があるのか
      答申GCPをはじめ、CIOMSガイドラインやABPIガイドラインの策定経緯などを踏まえ、そもそも論について。
    • 日本版コンパッショネートユース制度と参議院における質疑応答
  2. 本邦における治験訴訟の概要 (何が問題となったか) とその教訓
    • 2016年1月、フランスで発生した第一相試験での重篤な治験事故 (死者1名) の概要と教訓。
      わが国で発生したとすると、27年ガイドライン準拠ではどうなるか。
    • 本邦での治験訴訟の概要と教訓
      • 【1】近大抗がん剤治験訴訟
      • 【2】リモナバント治験訴訟
      • 【3】エヴァハート治験訴訟、金沢大比較臨床試験事件ほか
    • 健康被害発生時の対応と留意点 … これはNG!
    • 幾つかの相談事例から見えてくる治験依頼者の悩みと被験者が望むこと。
  3. 医法研2つの補償ガイドラインの比較と運用の実務
    • 現在、2つのガイドラインがある。
      一つはディファクトスタンダードとなっている【1】1999年医法研補償ガイドライン (医法研「被験者の補償に関するガイドライン) 」、その改訂版というべきJ&Tガイドライン) である。
      もう一つが【2】2009年発表の改訂版としての27年発表の医法研「被験者の健康被害補償に関するガイドライン」である。
      2つのガイドラインの違いについて解説する。
    • 27年ガイドライン策定に当たり寄せられた識者からのパブリックコメントの内容。
      27年ガイドラインを使った場合、訴訟で何が問われるか見えてきます。
    • リモナバント治験訴訟では医法研21年ガイドラインの何が問題となったのか、
      リモナバント治験訴訟から見えてくるガイドラインの在り方、補償制度の在り方について解説する。
    • 補償制度策定&改訂と運用の実務について具体的に解説する。
    • 補償に関する説明同意文書記載の具体的な内容とその留意点。
      説明同意文書に「医法研ガイドラインに則り…補償します」と書いても良いが、
      年度は入れない方がよいと言う意味。
  4. 因果関係の判定
    • 健康被害害判定委員会の重要性と委員選任のポイント
    • 因果関係判定に必要な情報とは
  5. 補償・賠償責務履行措置としての保険、その他の対応
    • 損保との交渉、ブローカーの活用など
  6. あるべき補償・賠償の在り方
    • 業界横断的なファルマプール構想について

会場

江東区役所 商工情報センター (カメリアプラザ)
136-0071 東京都 江東区 亀戸2-19-1
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