ゴム/樹脂材料の配合技術は多方面で活用されているにもかかわらず、高分子物性がプロセシングの影響を大きく受けるために科学として扱いにくい分野である。しかし、この20年間にEFMや演者によるカオス混合装置の開発、ラムスタットミキサーなどプロセシングに関する新技術が生まれており、地味ではあるが技術の進歩が著しい分野である。
本講演では、電子機器部材用混練技術の開発経験から得られた知識を基に、配合設計技術の視点でプロセシングを捉えた「実戦的な考え方」について混練プロセスを事例に講演する。
ゆえに材料メーカーだけでなく、川下に位置する成形メーカー技術者や最終製品の組立技術者が日々品質設計で困っている問題について取り組むときのヒントも得られるようプログラムに工夫している。また、高分子材料の基礎事項 (ツボ) についても説明し、専門外の技術者が聴講しても全体の理解が得られるように配慮している。
- 30年に及ぶ実戦体験の共有化 (材料設計とプロセシング概論)
- 樹脂補強ゴムの開発 (ゴムの配合設計とプロセス)
- 難燃性PUの開発 (リアクティブブレンド材料の配合設計とプロセス)
- 高純度SiC開発 (セラミックスの配合設計とプロセス)
- フィルムの帯電防止技術開発 (コーティング材料の配合設計とプロセス)
- 強相関ソフトマテリアルの手法 (機能性樹脂の配合設計とプロセス)
- プロセシングも含めた材料設計技術について (まとめ)
- 高分子材料のツボ
- 高分子とは
- 高分子材料の評価技術
- 高分子材料と加工技術
- 高分子材料の設計手法
- 素材から部材のパラダイムシフトと材料設計技術の変化
- 素材メーカーから部材メーカーへ
- 製品組立メーカーによる材料内製化
- 例えば熱伝導樹脂の誤解
- タグチメソッドによる材料設計 (材料技術者以外でも材料設計が可能な時代に)
- 高分子材料の混練プロセス
- 分配混合と分散混合について
- 剪断流動と伸長流動について
- 高分子材料の混練装置
- 二軸混練機を用いた混練プロセス
- カオス混合装置
- 機能性高分子材料の実戦体験を共有化
- 目やにとの戦い
- ボツとの戦い
- パーコレーションとの戦い
- 技術による形式知 (科学) への挑戦