1. ポリマーアロイ・ブレンドにおける相溶性の基礎と制御法
ポリマーアロイを扱う技術者に相溶性と相図の基礎を理解していただく。ポリマーブレンドの混練過程について理解していただく。
- 相溶性と相図
- 相溶性とは
- 相図の熱力学
- ポリマーブレンドの相分離過程
- 相分離過程と相分離構造の観察
- ポリマーブレンドの混練過程
- 混練過程における構造形成
- 混練により形成される様々な相分離構造
2. 固相グラフト化法を用いた相溶化添加剤によるポリマーコンポジットの機能向上
自動車をはじめプラスチック材料組成も、各種ファイバー状・粒子状材料との複合化が進んでいる。オレフィン系のように極性のないマトリクスに、ガラスやセルロースのような極性フィラーを均一に分散させるには、両者を取り持つ添加剤が必要である。加えてナノ粒子やナノファイバーのように、細かくなれば表面積も増え、マトリクスとの界面がより重要になる。ここではオレフィンなどを基本骨格として、無水マレイン酸を付加した添加剤の構造・機能の説明し、各種実験結果でその効果を紹介する。
- 粒子とマトリクス材料の境界で働く添加剤
- 固相での添加剤
- グラフト化プロセスと添加剤の種類
- カップリング機能
- 木質系 (セルロース) フィラーの濡れとプラスチック材料への混合
- ガラス繊維の分散と安定化
- 固相グラフト添加剤による機械的強度の向上
- ナノクレイのコンポジットへの展開