第1部. 海外市場における患者数の推定と市場性評価
(2016年4月25日 12:45〜14:45)
いま日系製薬企業は大きな転機にあります。これから大手中堅いずれも海外市場で闘わなければ新薬メーカーとしての生き残りはない時代の渦中に入っていきます。 本講演では、実際のデータを示しながら、海外市場における疾患推定の手法や参入候補品の市場性を見極め海外事業の意思決定のための情報選択収集のノウハウを解説します。 海外市場の情報へのアクセスは、各企業独自で構築した情報のプラットフォームが存在するケースと、テーマに応じてゼロベースで実施するケースがあります。 ここでは、対象国選定、対象領域、候補品の市場性評価に至るまでの標準的な手順について、マーケットリサーチ会社を活用した場合にどこまで近づけるかを示します。 特に、今回は保有している実際のデータも見ながら実務に活用できるよう具体的イメージを共有できることを目指します。
- エリア単位の基本情報の把握
- 国別の人口構成を始めとし、平均寿命、医療費 (対GDPなど) その他基本的な医療環境について把握すべきどのような項目があるかを確認
- 患者数把握のためのアプローチ
- 患者数の把握方法は、各国医療関係当局や保険機関の統計データや公衆衛生や疾患ごとの医学論文が最初に探索先となるが、それでは不十分な場合が常である。
民間調査機関が構築しているデータベース、シンジケート調査データ、さらには医師調査や患者調査などプライマリー調査までのステップを紹介。
- 製品の市場性評価方法
- 開発を予定または開発中の製品が、海外でどの程度受け入れられるか。最後の決め手ともなりうる、開発に携わる可能性のあるKOLクラスの医師たち、また主として処方を行う医師たちいずれも製品のスペックがどうなるかによって印象や評価が左右される。
- 医師調査を中心に、売上予測にもつながる、いくつかの調査アプローチの手法を紹介する。
第2部. 海外企業とのライセンス導出導入で収益をあげる為の潜在課題と解決代替案
(2016年4月25日 15:00〜17:00)
医薬ライセンスはWin-Winを目指しながら導出導入両社にとって機会損失そして訴訟事例は意外と多い。実戦経験などに基づき、成功・失敗の分かれ目となる要素や成功確率向上代替案を提示する。潜在課題なども念頭に、質問ディスカッション大歓迎です。
- 医薬ライセンスは成功の陰に失敗も多々ある
- 法務部、弁護士らは契約準備段階で十分にチェックをいれているはずなのに
- それでも機会損失そしてインターナショナル訴訟は多い、その背景、なぜだろう?
- 関係者、責任者は胃が痛くなることも度々 (?) そうならないように堂々と
- 潜在課題そしてディスカバリーの破壊力
- プロセス透明化、コミュニケーション、日本の常識は世界の非常識は未だある?
- 例えば、導出社から仕掛ける、導入社が仕掛けられる、その背景動機など
- 何が起こるか、どのようなインパクトを与えることになるか?
- 導入社が開示を求められても対応できる体制は、企業組織の国際競争力強化策にもなる
- ひとつは当該業務プロセスをインターナショナル標準化など改善することだ
- 課題解決代替案、Win-Win成功確率を上げる要素と実行代替案
- 事業価値評価、GO/No-go意思決定プロセス、落とし穴に嵌らないように
- 患者・市場規模、開発マーケティング戦略、リソース配分など予測の前提
- 不確定要素は多い、Alternative Scenarios & Assumptions 策定など
- 進捗状況の報告とQ&A、ディスカッション、合意、次のアクションへ