樹脂製品におけるブリードアウトは、物質の拡散現象とフローリー・ハギンズ理論から捉えると、科学的に解決不可能な、困った樹脂の品質問題である。一方で、積極的にそれを利用している分野も存在する。困っている技術者もおれば、その現象を利用している技術者も存在する分野の問題である。困ったことに、科学者は、その機構を説明しているだけで、冷ややかに眺めている。
本講演では、プロセシングと実例を示しながら困っている技術者を対象に講演するが、その現象を活用している技術者には新たなアイデアがわくような実践知を基にした説明を行う。
- ブリードアウトの常識テスト
- ブリードアウトという現象について受講者の講演内容に対する希望を調査します。
- 本講演の導入の役割で、科学と技術の違いについて学びます。
- 高分子材料技術概略
- 高分子材料について
- 科学的な視点
- 技術的な視点
- 高分子材料における物質の拡散
- ブリードアウトの機構
- 高分子材料のプロセシング
- 二軸混練プロセス
- バンバリー・ロール混練プロセス
- 射出成形
- 押出成形
- 塗布
- プロセシングとブリードアウト
- ブリードアウトの技術的対策方法・材料設計
- ブリードアウトの問題解決事例
- 難燃化技術
- 熱伝導性改良技術
- 導電性改良技術
- ブリードアウトの利用事例
- 帯電防止技術
- 紫外線防止技術