第1部. ブレインフード開発の現状とその有効性評価
(2016年4月15日 11:00〜12:30)
わが国の少子高齢化によって、「認知症」の問題が深刻となっている。「脳の問題」の解決に関しては、研究・開発の最後の聖域とされており、また認知症やうつ症状やストレスの問題は、国の経済や国力の問題としても重要かつ社会的であり、早期解決が緊急課題でもある。
最近ではヘルスフード (機能性食品) の中に、脳機能障害予防食品 (脳の栄養素) を「Brain Food (ブレインフード) 」が存在し、世界でも深刻な認知症やアルツハイマー病の対策方法としてとらえられている。
- 食による予防医学の概念
- 「機能性食品」の必要性と定義
- 栄養学の新しい視点
- 認知症とストレス障害
- 脳の特徴と脳機能低下の抑制メカニズム
- ブレインフードの機能別分類
- ブレインフードとムードフード
- ブレインフード・ムードフードの具体例と作用メカニズム (評価)
- DHA
- ホスファチジルセリン
- イチョウ葉エキス
- ミルクペプチド
- ホップエキス
- その他のファイトケミカルズ
- 「機能性おやつ」の利用
第2部. システマティック・レビューの進め方と機能性表示食品の届出~抗認知症機能性食品事例を中心に
(2016年4月15日 13:15〜15:45)
本来のシステマティック・レビューの手法と機能性表示食品の届出におけるSRの手法は、まとめ方や途中の方法で若干異なる。これら、届出用SRについては、経験者や長けた者が少なく、届出企業においても知識が不足する。この講座では、今まで届出支援をしてきた演者が、それらの経験も踏まえて届出資料作成の注意点とSRの手法を学ぶ。
- 機能性表示食品とは
- 届出に必要な科学的根拠について
- システマティック・レビューとは
- 医学論文での実例からみるシステマティック・レビューの位置付け
- 機能性表示食品届出で求められるシステマティック・レビューの位置付け
- システマティック・レビューの全体の手順
- レビュワーのスキルと役割
- 機能性表示食品届出資料の様式とシステマティック・レビュー実施内容の紐付け
- 文献検索の手順・留意点
- 検索語の設定方法、使用する論文データベースの選択方法
- 採用文献決定までの流れ、留意点
- 採用文献、除外文献リストの作成方法、留意点
- 採用文献の内容のまとめ方
- 論文の質の評価におけるバイアス評価と留意点
- エビデンスの質の総体評価における留意点
- システマティック・レビュー結果のPrisma声明に沿ったまとめかた
- システマティック・レビュー結果と機能性表示表現を結びつける
- 表示したい機能性表示文言と研究レビューの紐づけ
- 安全性資料作成時の情報検索方法とシステマティック・レビューの関係性
- 作用機序のまとめ方
- 届出資料全体の整合性の確認
- 届出後の多い指摘とそれらに対する対応方法
- (事例紹介) 抗認知症機能性食品
- 抗認知症機能性食品において届出する際の文献の抽出方法
- 実際の高認知症機能性食品のSR書類から推察する消費者庁の指摘
- 届出後の対応、販売など
- 質疑応答