自己修復材料の復元メカニズムと材料設計技術

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会場 開催

本セミナーでは、自己修復材料について基礎から解説し、高分子ゲルの自己修復メカニズムと特性、化学反応を伴わない自己修復材料の設計、自己修復性繊維強化ポリマーの開発動向について詳解いたします。

日時

中止

プログラム

1. 高分子ゲルの自己修復メカニズムとその特性

(2016年4月11日 11:00〜12:30)

 近年、自己修復材料について幅広い研究が世界で展開されている。特に、ソフトマテリアルはその表面における裂傷面または切断面同士を 密着させて保持するだけで自己修復できる特徴を有する。高分子材料および高分子ゲルを中心に、自己修復機能、自己修復メカニズム、及び自己修復材料開発の現状について解説する。

  1. 自己修復の定義と必要性
  2. 高分子材料の自己修復性
    1. 共有結合の可逆反応による自己修復
    2. 潜在的修復剤内包による自己修復
    3. 非共有結合による自己修復
  3. 強靱な高分子ゲルへの挑戦
  4. 高分子ゲルの自己修復
    1. 非共有結合型高分子ゲルの自己修復
    2. 共有結合型高分子ゲルの自己修復
    3. ナノコンポジットゲルの自己修復
  5. 将来展望と課題

2. 化学反応を伴わない自己修復材料の設計

(2016年4月11日 13:15〜14:45)

 分子運動による自己修復性の付与は多くの高分子材料に適用可能である。これまでに加熱処理や臨界点に近いゲルを利用した方法などが提案されてきたが、本講演ではこれらの研究内容を纏めて紹介すると共に、最近の研究成果についても紹介する。特に、弾性率が高い材料への自己修復性付与に対する取り組みなどを中心に紹介する。

  1. 分子拡散による自己修復
    1. 基本的な考え方
    2. クラックヒーリング
    3. ソルベントヒーリング
  2. 臨界点近傍ゲルの自己修復
    1. 基本的な考え方と材料設計例
    2. 高弾性率材料への応用
  3. 最近の研究成果
    1. 結晶性高分子の自己修復性
    2. 熱可塑性エラストマーの自己修復性
    3. ガラス状高分子における表面傷の治癒方法

3. 自己修復性繊維強化ポリマーの開発動向

(2016年4月11日 14:30〜16:00)

  1. はじめに
  2. 繊維強化高分子材料への自己修復機能付与の必要性
    1. 高分子材料の自己修復機構
    2. 繊維強化高分子材料の形態と応用分野
    3. 繊維強化高分子材料の損傷・破壊機構の分類と特性への影響
  3. 自己修復性を有する繊維強化高分子材料の開発動向
    1. 中空繊維に液体の修復剤を閉じ込める手法
    2. マイクロカプセルに液体の修復剤を閉じ込める手法
    3. マトリックスに固体の修復剤を分散させる手法
    4. 形状記憶合金を用いる手法
    5. Diels-Alder反応を利用する手法
  4. 界面剥離自己修復性を有する繊維強化高分子材料の開発
    1. 界面剥離自己修復性付与の手法
    2. 強度回復効果の検証
    3. 強度回復効果向上のための微視構造最適化
  5. おわりに

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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