(2016年3月29日 10:00〜11:30)
窒化アルミニウム (AlN) は高熱伝導性、電気絶縁性、低熱膨張性などの観点からから高熱伝導性セラミックスフィラーとして有望である。AlNフィラーはエポキシ樹脂やシリコーン樹脂へ添加することにより、絶縁性を維持したまま、その熱伝導率を向上させることが可能であり、今後高熱伝導性セラミックスフィラーとして期待されている。 本講演では、AlNの基本的性質、AlN粉体の製造方法とその特徴及びAlN粉体の表面処理技術について概説する。
(2016年3月29日 12:10〜13:40)
フィラーは多種多様なものが用いられています。表面処理剤や処理条件はフィラーに合わせて行う必要があります。このことを化学的な切り口から解説し、実際の状況について紹介します。 フィラーの表面処理は、単にフィラーを分散させるための手段だけではなく、コンポジットの力学特性、機能発現、耐久性に大きく影響するポリマー/フィラーの界面の構造を設計制御する際に重要な役割を担います。界面構造に関しても最新の研究を中心に紹介します。ナノフィラーを活用するためにも表面処理を十分に理解する必要があります。
(2016年3月29日 13:50〜15:20)
近年、電子機器の小型化、高出力化に伴い半導体素子の発熱が増大する傾向にあります。半導体素子は、高温になると効率が低下するだけでなく誤動作や故障の原因となるため、発生した熱量を効率的に機器の外部に逃がす放熱性の高い絶縁材料が求められている。 本講演では、樹脂と無機フィラーとの複合材料における高熱伝導化技術を紹介するとともに、電子機器の中で特に高い放熱性が要求されるパワーモジュールへの応用例について紹介する。高熱伝導化技術については、エポキシ樹脂と窒化ホウ素 (h – BN) フィラー複合材料におけるフィラーの配向制御について紹介する。
(2016年3月29日 15:30〜17:00)
“非磁性“物質として取り扱われ磁場との相互作用が無視されてきた多くの有機・無機材料が比較的容易に磁場で制御できることを原理から詳細に解説し、機能性フィラーの配向制御法としての応用例を紹介する。