本セミナーでは、軟磁性材料の低損失、高磁束密度化とモータへの応用技術について詳解いたします。
(2016年3月24日 10:30〜12:00)
モータの高効率化には、これまでの技術領域をブレークスルーして、新たに材料とその使い方まで遡って考える必要がある。特にインバータなどパワーエレクトロ二クス器で励磁されるモータでは、磁性材料の評価方法が従来とは異なり、新たな展開を要する。ここでは、こうした動向の元、磁性材料の評価方法および材料特性を活かしたモータの高効率化について解析、試作方法、実測データをもとに述べることにする。
(2016年3月24日 12:45〜14:15)
独自の材料技術によって、高飽和磁束密度と低鉄損を両立させることが出来ました。従来のFe基アモルファス粉よりも20%高い飽和磁束密度を持ち、鉄粉よりも大幅に低鉄損であることから、アモルファス粉応用製品の進化と、新たな用途の開拓に貢献できればと思っております。 鉄損の少ないコア材の一つに、アモルファス合金粉末があります。 しかし従来のアモルファス合金粉末は飽和磁束密度が低いという課題がありました。弊社はFe基アモルファス合金のFe量を増やすことに成功しました。その結果、従来材料よりも飽和磁束密度を20%高めることが出来ました。 定格電流を大きくできたり、コアを小型化できる可能性があります。 当材料はガスアトマイズ法で作製が可能です。粒子形状が球形に近いため、高いコア密度を得やすいメリットがあります。絶縁性結着材と潤滑材の選定を行い、成形後に加熱して歪を低減させることで低鉄損を実現しました。小型の電子部品からリアクトルまで幅広く適用してまいります。(2016年3月24日 14:30〜16:00)
モータの性能は、近年の制御技術や材料の進歩によって飛躍的に向上したが、その高性能化への要求は今後も弱まることはない。無方向性電磁鋼板はモータの鉄心として最も良く使われる材料であり、その性能はモータの効率に大きな影響を与える。本講座では、無方向性電磁鋼板の軟磁気特性発現のメカニズムや、鉄損低減のための材料因子など、基礎的な事項を整理し、また、鉄心として使用した場合の磁気特性の変化、使用時に考慮すべき点などについて述べる。更に、最近の材料開発事例についても紹介する。