実用用途では、空気中で静置した液滴の接触角 (=静的な表面特性) だけではなく、水中での接触角、空気中での液滴の動き易さ (転落角、転落速度) (=動的な表面特性) が重要。本講座では、両者を統一的に理解するために、分子設計 – 表面特性 – 実用性能の関係について解説する。 フルオロアクリレート系ポリマーは1950年代から繊維用途の撥水撥油剤として使用されてきたが、分子設計の多様性を生かして、近年、様々な用途に展開されている。本講演では、フルオロアクリレート系ポリマーの基礎 (分子運動性、表面再編成、動的撥液性など) を抑えた上で、各種用途 (特に、電子デバイス用途、超撥液コーティング) について解説する。