接着剤・封止材・塗料等の化学反応型樹脂は他の材料 (被着体) に塗布・充填し硬化させて使用しますが、硬化後には被着体との接着強さが必要です。
午前中の講義では、接着強さが接着力と凝集力とによって得られることを説明し、接着力発現の原理と凝集力を得るための硬化原理の基礎を解説します。
午後の講義では、DSC装置やFT-IR装置を使って硬化率と硬化挙動を測定する方法を紹介します。
- はじめに
- 接着とは?
- 接着力の発現
- 「接着」発現の諸説
- 機械的接合説
- 分子間力説
- その他
- 機械的接合説・分子間力説のまとめ
- ぬれ
- 破壊モード
- 接着と粘着
- 硬化原理の概要
- アクリル系
- 瞬間接着剤
- エポキシ系
- シリコーン系
- DSC装置
- 装置概要
- 入力補償型DSC装置
- 熱流束型DSC装置
- DSC装置による硬化率・硬化挙動測定
- 硬化物試料の硬化率
- 硬化過程における硬化率変化
- DSC法の注意事項
- 差曲線計算の可否
- 開始点の明示
- 硬化時間-硬化率曲線の誤解
- FT-IR装置
- 装置概要
- 赤外吸収とは?
- 単位について
- 透過率測定の誤解
- FT-IR装置による硬化率測定原理
- 硬化反応による化学構造変化
- 硬化反応により変化する赤外吸収ピーク
- 内部標準ピークの選定
- 赤外吸収ピークの数値化方法
- 反応率と硬化率の違いとは?
- 硬化率計算方法
- FT-IR装置による硬化率測定手順
- 工程
- 試料膜厚の注意点
- 測定例
- FT-IR装置による硬化挙動測定
- まとめ