第1部 自動車における制振・吸音技術の概要
(2016年3月14日 13:00~15:00)
遮音・吸音の基礎理論をわかりやすく紹介し、その事例として、エンジンで発生した音がエンジンルーム内で音響増幅、さらに一重壁パネル、内装材を透過し、車室内に侵入するメカニズムと対策について解説する。さらに、車室内に侵入した音の拡散を吸音シート、吸音天井の開発により防止し、車内騒音低減に成功した事例を紹介する。
- 遮音・吸音基礎理論
- 遮音理論の基礎、吸音理論の基礎をわかりやすく紹介
- 自動車の車内騒音寄与度解析結果
- 音響増幅防止による車内音改善
- エンジンルーム内の音響増幅と 車内音
- 共鳴型サイレンサーの開発事例
- 一重壁パネルの遮音性改善
- ステフネス、質量則 (マスロー) 、 コインシデンスと透過損失
- エンジンカバーの遮音性改善事例
- 内装材の遮音性改善
- カーペット、フェルトなどの振動伝達比と車内音低減効果
- 共振型カーペット (遮音材) の開発事例
- 吸音対策
- 室定数と車内音低減効果、室定数測定方法
- 吸音シート、吸音天井の開発事例
第2部 不織布系吸音材料の自動車分野での利用について
(2016年3月14日 15:15~16:30)
自動車では騒音低減と音響快適化の両面から様々な部位に音対策が講じられていますが、近年はさらなる高性能化と軽量化等の要求を両立させることが求められています。本講演では、こうした音対策の中で主に吸音材における不織布の役割と素材構成と個別の要求特性、さらに今後の技術方向について、弊社品を含む具体的な事例を挙げながら解説します。
- 不織布の分類と使用素材・製造方法 (イントロダクション)
- 自動車における不織布の用途
- 自動車用吸音材における不織布の役割と性能
- 音に関する基本事項と評価技術
- 不織布の基本特性とその利用技術
- 性能要求と具体的事例
- 部位による個別事例と要求特性
- 各種内装
- エンジン周辺
- その他
- 自動車用吸音材における不織布の課題と可能性
- 次世代の方向と性能向上への課題
- 不織布における技術進化の展望
第3部 ポリウレタンや繊維材料を用いた遮音・ 吸音材料の開発とその評価・自動車への応用
(2016年3月15日 10:30~12:00)
本講演では、微細藻類を用いたバイオ燃料生産技術の最新動向と事業展開の可能性について、概説する。また、当社が、日本大学や電源開発と実施した共同研究成果 (かん水を活用した微細藻類によるCO2固定) についても一部を紹介する予定である。
- 騒音振動と防止対策について
- 防音材料の分類と評価について
- 軽くて柔軟性がある防音材は?
- シート作製
- 力学的特性
- 軟質シートの遮音特性
- 軟質シート遮音特性への基布の影響
- 軟質シート遮音特性への面密度の影響
- 軟質シート遮音特性の解析
- 質量則
- 吸音材の自動車分野への応用
第4部 多孔質材料の吸・遮音メカニズムと評価手法
(2016年3月15日 13:00〜15:00)
多孔質材料は騒音制御を目的に広く用いられている。主に吸音用途として位置づけられているが、同材料は吸音性、遮音性を併せ持つもので、そのメカニズムおよび音響管を用いた評価手法について講義する。
- 材料に関わる音波の基本的振る舞い
- 材料表面での反射および材料内部での減衰
- 有限厚さの材料に関わる反射および減衰
- 吸音率、吸収率、透過率
- 音響特性測定
- 音波伝搬に関わる基本特性の測定
- 測定に関わる留意点
- 吸音の理論的取り扱い
- 剛骨格モデル
- 弾性骨格モデル
- 各種多孔質材料の音響特性
- 総論
- 吸音率特性の内部構造
- 音響特性と空気流れ抵抗
- 軟質ポリウレタンフォームの音響特性
- 多孔質材料の遮音特性
- 積層構造体の遮音特性