第1部. 全身性エリテマトーデスの国内での臨床試験
(2016年2月18日 10:00〜11:00)
全身性エリテマトーデスは臨床試験にポジティブな結果が得られないリスクが高い疾患である。試験を成功に導くためには、考えなくてはいけないポイントがいくつかあるが、そのヒントになるような点を、実臨床における経験を基に解説する。
- 全身性エリテマトーデス (SLE) の多様性
- 現在のSLEの治療概略
- 臨床現場において、今後のSLE新規治療薬に求められるもの
- 臨床試験を組むべき対象病態 (選択基準と除外基準)
- SLEに用いられる評価基準 (その有用性と限界)
- 試験時の試験薬と併用薬との関係
- 新規薬剤を用いた治療経過中に起こりうるSLE特有の問題点
- 今後への期待
第2部. エリテマトーデスにおける臨床試験の進め方と被験者選定
~グローバルな治験をおこなう際の~
(2016年2月18日 11:20〜12:50)
全身性エリテマトーデス (SLE) は、抗体産生B細胞の異常活性化による自己抗体産生が病因となる難治性疾患である。近年、関節リウマチの治療法が画期的な進展を見るに至っているのに対して、SLEの治療法は未だ画期的な進展が無い。講演では、SLEモデルマウス系を用いた解析から想定される治療ターゲットについて言及したい。
- 全身性エリテマトーデス
- 疾患概念と臨床的多様性
- 現行薬物療法の問題点
- 近年の基礎免疫学の進歩と分子標的
- 「リツキシマブ」、「オクレリズマブ」、「オファツズマブ」
- 臨床的事例証拠と有効性の根拠
- 第III相試験で脱落した開発品たち
- 失敗からの教訓
- この半世紀で唯一の新薬、「ベリムマブ」
- 第II相試験は主要評価を達成できなかった
- エリテマトーデスにおける有効性の評価
- 今後の開発品ラインナップ
第3部. 全身性エリテマトーデスの病因解析のための最適な動物モデルの選定
(2016年2月18日 13:40〜15:10)
全身性エリテマトーデス (SLE) は、抗体産生B細胞の異常活性化による自己抗体産生が病因となる難治性疾患であり、残念ながら、未だ画期的な治療法の進展が無いのが現状である。講演では、SLEモデルマウス系を用いた解析から想定される治療ターゲットについて言及したい。
- SLE自然発症モデルマウス系の開発
- NZB/W F1
- BXSB
- MRL/lpr
- FcγRIIB発現欠損マウス系
- SLE発症に関わる遺伝要因のゲルムワイド解析
- MHC遺伝子領域
- 第1染色体テロメア領域
- 遺伝子領域変換コンジェニックマウス系を用いた解析
- MHCクラスIIおよびTNF遺伝子多型の関与
- FcγRIIB遺伝子多型の関与
- FcγRIIB発現欠損マウス系を用いたSLE治療ターゲット細胞の同定
- 次世代シークエンス解析とexpression QTL解析