(2016年2月24日 10:30〜12:00)
大気圧プラズマは真空容器や排気設備を必要とせず、また高密度な活性種を生成できるため、産業応用には大変多くのメリットがあります。このため、ここ数年、材料表面の親水化・撥水処理、接着性の向上、クリーニング等の分野で急速に利用され始めています。しかし、大気圧プラズマの発生や利用法についてはブラックボックスな部分が多いため、産業応用へのしきいが高いのも事実です。 本講演では、大気圧プラズマの物理をわかりやすく解説するとともに、講師の最新の研究テーマである、ダメージフリープラズマ、マルチガスプラズマ、温度制御プラズマなどの装置開発現状およびこれらを用いた、高速表面親水化、コーティング (撥水) 、接着性改善、超高速酸化膜還元などの成果をご紹介します。
(2016年2月24日 12:45〜14:15)
フッ素系撥水撥油剤は、テキスタイル、不織布、カーペットおよび紙などへ撥水撥油性を付与出来る、高機能材料である。近年、フッ素系撥水撥油剤の原料であるフルオロテロマーに由来するパーフルオロオクタン酸 (PFOA) の環境ならびに生体への蓄積性懸念が高まりより広く調査・研究が行われるようになった。本講座ではPFOA問題の概要、フッ素系撥水撥油剤の構造と撥水性能発現機構の関係について触れ、PFOAを含まない環境適合型 (短鎖型) のフッ素系撥水撥油剤の代替技術とその商品および今後の展望について述べる。
(2016年2月24日 14:30〜16:00)