第1部: ヒューマンエラー・逸脱を低減するGMP指図書・手順書・記録書の書き方・工夫
(2016年2月26日 10:30~13:00)
医薬品の製造管理、品質管理においては、GMPに規定された多数の文書・記録の作成保管が義務付けられている。また、品質保証の観点から、すべての記録書類は、QAにより精査され、疑義、間違いがないものでなければならない。本講演では、GMPの三原則に基づいた文書作成と記録方法、更には行政によるGMP適合性調査における指摘事項から記録作成の留意点を解説する。
- GMP文書とは
- GMPの三原則
- 文書体系
- 文書管理責任者
- 文書の保管
- PIC/S GMPガイドにおけるGMP文書
- 必要な文書・記録の種類
- 文書記録の要件
- 識別
- 管理番号の附番
- 文書リスト
- 製品標準書
- 記載すべき事項
- 製造指図記録書様式 (版の管理)
- 指図書の作成
- 指図書の記載事項
- 指図記録書
- 手順書の作成
- 手順書は誰が作成し承認するのか
- 手順書改訂時の留意点
- ビジュアル化
- 記録
- 記入方法
- 記載内容不備の際の修正方法
- 印鑑、サインの登録
- 正しい記録方法の教育
- ヒューマンエラー対策 (モラル対策)
- 製造指図記録の承認と工程進行
- GMP適合性調査
- 行政 (都道府県、PMDA) による文書・記録確認
- 指摘事項例
第2部: 逸脱時に追いやすいGMP記録・ログブックの残し方と記載レベル
(2016年2月26日 13:45~17:00)
GMP記録は、第三者に示す品質保証のための証拠書類であり、また異常/逸脱原因の重要な情報も与える。さらに、記録を時系列的に評価することで、製造プロセスの潜在リスクを抽出することも可能となる。
以上の目的を達成するためにどのような配慮が必要か、具体的な事例を交えて解説する。
- 記録に期待すること
- ヒューマンエラーの原因を考える
- ミス防止の基本中の基本
- 指図書のポイント
- 記録の管理
- 記録管理手順書の記載内容
- 記録書の要件と留意点
- 電子記録について
- 厚労省ERES指針の概要
- 必要な記録類
- PIC/Sの製造記録、包装記録、試験記録、受領記録、配送記録、他
- 製造指図記録書への記録事項
- 試験記録書の注意点
- 保全・点検記録
- 状態表示 (識別) も記録
- ログブック (日誌)
- 継続的工程改善のための記録
- データを時系列的に評価
- 工程能力の判定
- 保全・点検記録もリスク抽出のネタ
- GMP事例集にみる記録の留意点
- GMP査察での記録に関する指摘