本セミナーでは、Si基板上のGaN系結晶のヘテロエピタキシャル成長、量産化のためのエピ技術のポイントなどを詳しく解説いたします。
地球温暖化問題が注目され、その主要因とされるCO2の排出削減のために種々の分野で省エネルギー化が取り上げられている。このため、電気エネルギーの高効率利用が重要な課題になってきており、電気の変換や制御を行うSiパワーデバイスの一層の高性能化が要求されている。しかし、MOSFETやIGBT等のSiデバイスに見られるように、Siの物性限界に直面し大幅な性能向上はもはや困難な状況にある。このSiの物性限界を大幅に打破できる半導体材料として、シリコンカーバイト (SiC) 、窒化ガリウム (GaN) やダイヤモンド等の新しいワイドバンドギャップ半導体に大きな期待が寄せられている。特に、大口径・低コストであるSi基板上のGaN系パワーデバイスに関しては、国内外で活発な研究開発・実用化が進められている。 高品質・大口径Si基板はサファイアやSiCよりはるかに低価格で入手できる。しかし、サファイアやSiC基板と比較して、Si基板上のGaN層の結晶成長では格子定数や熱膨張係数の不整合率が大きいため、高品質のGaN層を成長させるには適切な中間層が必要である。 本セミナーでは、MOCVD法を用いた大口径 (8インチ径) Si基板上のGaN系結晶のヘテロエピタキシャル成長、量産化のためのエピ技術のポイント、リセスゲート構造のノーマリオフ型AlGaN/GaN MIS-HEMT及びInAlN/GaN MIS-HEMTの諸特性について解説しますので、是非ご参加ください。