溶剤型接着剤を使用して、基材と基材を貼り合わせるドライラミネートは、種々の基材・箔・フィルムが使用され、広範囲な用途に採用されている。そのため現場での生産活動・知見が大きく製品品質に影響を与えている。即ち、現場での「モノづくり」がどのように管理されて行われているかである。
ここでは、工程内で発生するトラブルの原因を見極め、想定し、不具合の発生防止をどのように進めて行くかを、Q&Aを交えながら解説していく。
ドライラミネート加工技術をさらに向上させる、もう少し覗いて見たいと考えておられる方々、インキ・接着剤・樹脂フィルム関係、加工現場、品質管理、検査、設備、材料設計者の方々に参加していただき、業務の一助になれば幸いです。
- ドライラミネートのあるべき生産・工程管理
- 流れ生産と連続生産 (ロールtoロール)
- ドライラミネーティングはコンバーティング製品のモノづくりの中の一工程
- ドライラミネートによる良品製造ポイントの基礎
ドライラミネートにはどのようなトラブルが考えられるのか (第1.2繰出、塗工、ラミネート、巻取)
- ドライラミネートにおけるトラブル発生要因
- 生産前の主な加工設定とトラブル (第1、第2繰出、塗工、ラミネート、巻取)
- 各操作部でのトラブル発生要因と対策
- 第1繰出部と塗工部 (加工面ミス、張力設定、硬化剤入れ忘れ、塗工量不足)
- 第2繰出部とラミネート部 (張力設定、挿入シワ、熱ジワ、異物跡)
- 巻取部
- 巻きズレ
- 巻き締りシワ (巻取張力、テーパー張力、タッチロール圧)
- 巻き締りシワ (4パターン)
- ドライラミネートにおける主なトラブルの発生と対策
- トンネリング、カール (インモールド・ラベルの生産コントロール)
- ドクター筋、カスレ (トラブル削減対策)
- ラミネート加工中の縦折れジワ (塗工部、乾燥炉内)
- 巻き締りシワ (巻き締りシワ、タッチロールの左右圧、カット方式によるシワ)
- 印刷縦柄製品の巻き締りシワ対策
- 接着剤の反応と種類および接着強度の経時変化
- ハイソリッド接着剤の加工での問題点
- ドライラミネート製品の接着および剥離現象
- 接着および剥離 (界面・層間・混合剥離)
- 接着性の向上 (濡れ、表面張力、溶解度パラメーター、吸着・拡散)
- 剥離の改善
- 基材・接着剤の層間剥離の改善
- ラミネート製品の加工上のトラブル対策
- 耐内容物適性の対応 (スペアミント・ペパーミントオイル、消炎鎮痛剤)
- 生産・製造での取り組み方 (不良・不具合・ロス低減のための考え方)
- 生産技術と製造技術とは (モノづくり=生産技術+製造技術)
- 固有技術と管理技術との関係 (先ず、固有技術、次に管理技術)
- ドライラミネートの連続生産でのポイント (スタートから良品を作り込む)
- 不合格品は、入れない、作らない、出さない
- 当たり前のことを当たり前に行う (三現主義、PDCA、暗黙知から形式知へ)
- 何が製造を難しくしている (無理なスピードアップ、多能工化、場当たり的対応ほか)
- ドライラミネート加工前後の主なトラブル事例対策
- 印刷インキとのトラブル (基材とインキ、ラミネート用グラビアインキと成分)
- 残留溶剤のトラブルと対策 (残留溶剤の許容:印刷後、ドライラミネート後)
- ラミネート前の印刷原反の巻き締りシワ原因と対策 (巻芯の張力勾配の設定)
- ラミネート後のエージング (保温、接着剤の反応速度)
- 各工程での歩留り対策
- ラミネート製品における異物混入 (各部での異物混入、異物の種類と対策)
- 品質管理コントロールシステム
- ラミネート加工工程で儲けるために何をしたらよいのか