第1部 高活性物質を取扱う設備での洗浄問題解決/
洗浄評価・洗浄基準値設定、洗浄バリデーション、洗浄しやすい設備設計
(2016年1月28日 10:15~14:45 (うち昼食40分))
高薬理活性物質をマルチパーパス設備で扱う事例が増えている。その場合の大きな課題の一つは、洗浄評価基準の構築である。
EU-GMPおよびPIC/Sからは、洗浄に関する改定最新版が相次いでいる。その共通的なことは、リスクアセスメントのために「健康ベース曝露限界値」を用いるということである。
ここでは、最新規制の背景と内容、健康ベースの曝露限界値の概要、数値シミュレーション、用いる場合の留意点、今後の洗浄バリデーションへの具体的な対応、洗いやすい設計のポイントなどについて説明する。
- マルチパーパスプラントでの洗浄を巡る最新規制の概要
- 洗浄を巡る規制の沿革とその背景
- 今後の洗浄実務に要求されること
- 健康ベース曝露限界値を用いる洗浄評価
- 洗浄にかかわる最新規制の詳細
- EU-GMP 専用化要件 (Chapter 3 ) /交叉汚染防止要件 (Chapter 5 )
- EU-GMP Annex15 (含む洗浄バリデーション)
- EMAガイドライン PDE設定
- PICS GMP Annex 15 Qualification and Validation
- 健康ベースでの曝露限界値
- 健康ベース曝露限界値の定義
- 健康ベース曝露限界値の使われ方
- 健康ベース曝露限界値の計算式
- 健康ベース曝露限界値適用時の留意事項
- 従来の洗浄評価基準の問題点
- イーライリリー社の評価基準の詳細とその問題点
- 規制当局側の視点からの懸念
- 洗浄評価基準を巡るいろいろな意見
- 具体的な数値を用いたシミュレーション事例
- 健康ベース曝露限界値を用いる場合の許容残滓限界ARL
- 従来の基準による許容残滓限界ARL
- 目視限界VRLとの比較
- その結果と考察
- 健康ベース曝露限界値を用いる洗浄評価への対応
- 準備
- 持ち越し量閾値STVの意味合い
- STVが極端に低くなる場合への対応
- 前製品次製品の摂取経路による影響
- 健康ベース曝露限界値データを巡る今後の課題
- 今後の洗浄実務に向けての対応
- 洗浄の目標設定について
- テストランの回数
- 新しい洗浄バリデーションの手順
- 洗浄しやすいマルチパーパス設備の設計事項
- リスクアセスメント~洗いにくい箇所
- 洗いやすい設備設計の事例
- 洗浄負荷を軽減するための方策
第2部 <演習で学ぶ> 高活性物質の暴露許容値の設定とその活用
(2016年1月28日 15:00~17:30)
暴露許容値の設定は、作業者への暴露防止のためだけでなく、交叉汚染防止の観点からも必要となってきました。本講座では、限られた情報からどの様に許容値を設定し、暴露防止や交叉汚染防止にいかに活用するかを、事例や演習を用いて紹介します。
- 高活性物質の取り扱い (概説)
- 暴露防止と交差汚染防止
- リスクの管理手法
- OEL、ADE/PDEの基礎と活用
- 基礎
- OEL、ADE/PDEとは
- 算出上の課題
- 演習:OEL、ADE/PDEの算出
- 活用
- 現状の問題点
- 演習:設備や保護具の選定、洗浄基準の決定