1. フタル酸エステル規制の動向と求められる品質管理
(2016年1月18日 11:00〜12:30)
実務担当者様向けに拡大するフタル酸エステル規制の最新動向と対応について、具体的な分析手法及び信頼できる化学情報を引き出すためのポイントを解説致します。
- はじめに
- 改正RoHS指令2011/65/EUの概要
- 適用範囲と制限物質
- 適用除外の付与、更新、撤回
- 製造者責任
- RoHS指令順守の証明
- 整合規格 (EN50581) への適合とCEマーク
- 市場監視と罰則
- IEC62321規格とIEC/TC111/WG3
- IEC/TC111の概要とWG3の活動
- IEC62321の改訂作業と追加物質の標準化作業
- RoHS規制物質リストの改正 (フタル酸エステル規制)
- 委員会指令 (EU) 2015/863
- RoHS指令ANNEX IIの改正
- IEC62321 – 8 (フタル酸エステル類試験法)
- IEC62321 – 8標準化作業の進捗
- 熱抽出GC/MSによるフタル酸エステル類のスクリーニング法
- REACH規則における成形品中の含有リスク調査 – フタル酸エステル類
- REACH規則 (EC) No1907/2006の概要
- REACH規則の成形品に含まれる化学物質規制
- 含有リスク評価 – 可塑剤のSVHC含有リスク
- 認可対象物質リスト (ANNEX XIV) と制限物質リスト (ANNEX XVI)
- SVHC含有調査と非含有証明・適合宣言
- 不順守の罰則
- その他のフタル酸エステル規制
- 欧州指令2005/84/EC、米国CPSIA、厚労省告示370号 (厚労省告示336号) 等
- カリフォルニア・プロポジッション65
- フタル酸エステルの暴露量評価
- プロポジション65リストと免責レベル
- 暴露量評価の検討と提案
- 規制・規格の最新情報
2. 熱脱着GC/MSによる成形品中に含まれるフタル酸エステルの分析
(2016年1月18日 13:15〜14:45)
フタル酸エステルの分析法を選定するにあたって、熱脱着GC/MS法の有用性を紹介します。
- 熱脱着GC/MS法の概要
- 装置構成
- 分析の手順
- 熱脱着条件の最適化法
- 公定法 (子供用玩具中のフタル酸エステルの分析:ASTM D7823) の概要
- 試料調製
- 熱脱着条件の検討
- 従来法に対する熱脱着法の優位性
- 分析条件
- 定性分析と分析精度の評価
- 定量分析
- ASTM D7823の適用範囲の拡張
- ASTM D7823を応用した電線被覆材に含まれるフタル酸エステルの分析
- ASTM D7823と従来法 (溶媒抽出/絶対検量法) による分析結果の比較
- まとめ
3. 溶媒抽出GC/MSによる成形品中に含まれるフタル酸エステルの分析
(2016年1月18日 15:00〜16:30)
RoHS指令指定物質への追加が確実なフタル酸エステル類の精密分析法として、溶媒抽出 – GC/MS法が有力である。そこで成形品中フタル酸エステルの抽出法および、スクリーニング法を含めた分析体制確立に向けた弊社の取り組みを紹介する。
- フタル酸エステルの使用・規制・分析の現状
- 使用状況 (使用用途、電線業界の動向)
- 規制の現状 (国内外の規制とその対応)
- 分析法の現状 (食安発、ASTM、IEC)
- フタル酸エステルの溶媒抽出 – GC/MS分析法
- 一般的なPVCコンパウンドの配合例
- PVCコンパウンドの配合分析法 (分離分析法の紹介)
- DEHP抽出方法の検討 (抽出方法、サンプルサイズ、抽出時間の比較)
- 他のフタル酸エステルの抽出
- GC/MS条件
- 定量方法の検討 (検量線法、内部標準法等の比較)
- 成形品中フタル酸エステルの分析事例
- 電線被覆
- 電子材料 (プリント基板など)
- 注意を要する材料 (ゴム材料、PVCからの移行)
- 抽出操作時の留意点 (コンタミネーションについて)
- フタル酸エステルのスクリーニング体制確立の取り組み
- 現行のスクリーニング方法 (1次・2次スクリーニング)
- 製造拠点でのスクリーニング方法の検討 (弊社の取り組み)