エポキシ樹脂の○○化 / 機能性の向上

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会場 開催

本セミナーでは、破壊力学の基礎から解説し、プラスチック強靭化手法と強靭化メカニズムの関係、疲労評価の重要性、熱硬化性樹脂の材料設計と硬化物の作製等について詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部:エポキシ樹脂の強靭化と耐疲労性

~強靭=高耐疲労性ではない!~

(2016年1月15日 10:30〜12:10)

 まず、エポキシ樹脂強靭化の考え方と具体的手法を強靭化機構別に解説する。その上で、耐疲労性との関係について述べる。  強靭化すれば耐疲労性も向上するだろうと思われがちだが必ずしもそうではなく、良かれと思って施した強靭化手法がかえって耐疲労性を低下させる場合がある。亀裂進展の速度域に応じて高分子の破壊モードは変化し、亀裂進展抵抗が変わることに留意する必要があることを説明する。

  1. はじめに
  2. プラスチックの破壊力学概論
    1. 線形破壊力学
    2. 応力拡大係数Kと破壊靱性評価
  3. エポキシ強靭化機構と具体的手法
    1. エラストマー添加による強靭化とメカニズム
    2. 熱可塑性樹脂添加による強靭化とメカニズム
    3. はく離接着強さとの関係
    4. 最近のトピックス
  4. 強靭化エポキシ樹脂の疲労特性
    1. 疲労解析への破壊力学の適用
    2. 強靭化手法ごとの耐疲労性の相違点、留意点
      (エラストマー添加、熱可塑性樹脂添加)
  5. おわりに

第2部:エポキシ樹脂における耐熱性設計とその向上策

(2016年1月15日 13:00〜14:40)

 スマートフォン等の携帯端末、自動車用エレクトロニクス部品を中心に、エポキシ樹脂が幅広く応用されている。特に、自動車分野では、パワーエレクトロニクスを含めエポキシ樹脂への耐熱性付与が急務となっている。  本講座では、エポキシ樹脂の耐熱性向上にフォーカスして分子設計、材料設計、評価技術について紹介する。

  1. エレクトロニクス製品の技術動向とエポキシ樹脂への要求
    1. 半導体パッケージと実装材料の技術動向
    2. カーエレクトロニクスの動向と実装材料
  2. エポキシ樹脂の耐熱性
    1. 物理的耐熱性と化学的耐熱性及びその評価方法
    2. 高耐熱化と低熱膨張化の材料設計
    3. 多官能エポキシ樹脂による高耐熱化と課題
  3. 多環芳香族系エポキシ樹脂
    1. 分子構造とスタッキング効果
    2. 硬化剤、硬化条件による熱膨張率への影響と効果
    3. 充填剤添加による熱膨張率低減と熱伝導率向上
    4. 長期耐熱性の評価
  4. エポキシ樹脂変性ベンゾオキサジン樹脂
    1. ベンゾオキサジン樹脂の化学構造と反応
    2. エポキシ樹脂とベンゾオキサジンの反応
    3. エポキシ変性ベンゾオキサジン樹脂の耐熱性
  5. エポキシ樹脂変性シアネートエステル樹脂
    1. シアネートエステル樹脂の化学構造と反応
    2. エポキシ樹脂変性シアネートエステル樹脂の力学物性と耐熱性

第3部:フィラー添加によるエポキシ樹脂の熱伝導性の改善

(2016年1月15日 14:50〜16:30)

 わずか0.2W/mK程度の絶縁体有機樹脂の熱伝導を向上させるために、高熱伝導セラミックスとの複合化が研究されている。しかしながら、市販のセラミックス粉末は焼結性を重視して作製されているため、一般的に粉末としての熱伝導は低いものであった。本研究では、高熱伝導を有する窒化ホウ素 (BN) フィラーを化学合成し、エポキシ樹脂に添加することにより作製したハイブリッド材料の熱伝導度と異方性について報告を行う。

  1. セラミックス
    1. セラミックスの位置づけ
    2. セラミックスと熱伝導度
  2. 高熱伝導非酸化物セラミックス
    1. 窒化アルミニウム (AlN)
    2. 窒化ケイ素 (Si3N4)
    3. 窒化ホウ素 (BN)
  3. 高熱伝導ハイブリッド材料
    1. BN凝集体添加エポキシハイブリッド材料の熱伝導度
    2. ホウ素源としてBを用いたBNフィラーの合成とハイブリッド材料の熱伝導度
    3. ホウ素源としてB4Cを用いたBNフィラーの合成とハイブリッド材料の熱伝導度

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

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