演者が世界に先駆けて開発した高せん断成形加工技術を用いることにより、従来不可能だった非相溶性ポリマーブレンドのナノ混合化、さらにはカーボンナノチューブに代表されるようなナノフィラーのポリマー中へのナノ分散化が可能となり、多様な新規ナノコンポジット材料が創出できるようになった。本講演では、この技術を用いた先端材料の設計指針の提示という観点からも紹介する。
さらに、ガラス代替透明プラスチック材料、金属代替高強度軽量化素材、ウエアラブル端末用デバイスやセンサー向けの伸縮自在電極材料など、最新の材料についての知識も得られます。
- 高せん断成形加工法の開発
- 研究の背景
- なぜ、高分子をブレンドするのか?
- 実際に異種高分子をブレンドすると?
- 従来技術の問題点と限界
- 高せん断成形加工法
- 高せん断成形加工装置の特徴と原理
- 高せん断成形加工により何が実現するのか?
- 高せん断成形加工法による非相溶性ポリマーブレンドのナノ混合化と相溶化
- PVDF/PA11ブレンド系のナノ混合化と“相溶化“の検証
- ナノ構造形成により向上した物性
- PC/PMMA透明ブレンドの実現
- 高せん断成形加工法による各種フィラーのポリマーへのナノ分散化
- ナノ分散化の要因
- フィラーの凝集力と粒子径との関係
- せん断流動場の効果 (ポリマー/フィラー系)
- ポリマー/フィラー系ナノコンポジットの創製とフィラーの分散性
- 熱可塑性エラストマー/CNT系の分散と物性
- ポリマー/CNT系の分散と物性
- ポリマー/TiO2系の分散と物性
- ゴム/POSS系の分散と物性
- CFRP系の改質
- 三元系 (高分子ブレンド/フィラー) ナノコンポジットの創製 : 階層的構造制御
- フィラー添加による高分子ブレンド系のモルフォロジー制御
- “共連続構造”の構築
- “ダブルパーコレーション構造”の構築
- 高せん断流動場と動的反応場との統合技術
- エコマテリアル (PE/PLLAブレンド) の創製およびその構造と物性
- バイオマス由来ポリマーブレンドの創製
- 高せん断成形加工法のまとめと今後の展開
- 高せん断成形加工法のまとめ
- 完全連続式高せん断加工機の開発