有機EL材料など軽量かつ柔軟な有機材料が様々な分野で注目を集めている。しかし、有機材料は大気中の水蒸気や酸素でその特性が劣化してしまうことが多く、製品の実用化・長寿命化のためにバリア膜が不可欠となる。
本講座ではバリア膜の用途・市場、水蒸気透過率の測定法、バリア膜の作製法、バリア膜の特性を紹介し、良質なバリア膜を得るための指針、バリア膜の現状と課題について解説する。
- 低温バリア膜
- 低温バリア膜の用途・市場
- 低温バリア膜にはどのようなものがあるか?【 SiO2 VS Si3N4 】
- バリア性を高めるための指針
- 各製品での要求項目
- 水蒸気透過率の測定法
- カップ法
- モコン法
- Ca腐食法
- トリチウムテスト
- バリア膜の作製法
- スパッタリング法
- プラズマ化学気相成長法
- 原子層堆積法
- 触媒化学気相成長 (Cat – CVD) 法
- SiNx膜のバリア性
- Cat – CVD法で低温成膜は可能か (基板の冷却法)
- 原料ガスへの水素ガスの添加効果
- 内部応力の制御と応力フリー膜の作製
- 室温形成膜の諸特性
- トレンチ基板を用いたSiNx膜の被覆性評価
- 水蒸気透過率の評価とその律速要因の検討
- ロールツーロール装置の現状と課題
- ロールフィルムを用いる際の課題
- アウトガスの膜質への影響
- Ca腐食試験
- 有機EL素子への実装試験