コース3 2015年12月9日
逸脱/OOS・OOT事例から原因究明・判断基準を学び、現場での改善 (CAPA含む) 方法を考える
逸脱、OOSは査察においても重要視されよく見られるところである。つまり、トラブルが起きた時の対応が適切にされているかは、医薬品の品質確保にとって重要になる。多くの実例を学ぶことから、どのように対応するかを会得する。品質保証は知識だけでなく、経験が必要な業務である。実例を学ぶことで経験知を身に付ける。
- 第1部:医薬品製造所における逸脱/異常の判断・調査・対応のポイント
- 逸脱/異常について
- 逸脱/異常の考え方
- 逸脱/異常の仕組み
- 逸脱の初動調査で行うこと
- 逸脱の品質への大きさの確認
- ロット内、他のロット、他の製品への広がり確認
- 発生頻度の推定
- ロットの処置&対応
- 改善/是正処置
- 実際の事例でケース・スタディ
- バラ包装のキャップを開けたら虫があった (製品苦情)
- ドリンク剤の使用期限と製造番号の捺印が逆になっている (製品苦情)
- 注射剤の粉末充填品をろ過したらフィルターに多くの異物 (大学病院薬剤部からの苦情)
- 原薬の中に,ガラス異物が何個か見つかった (逸脱)
- 注射剤のバイアル瓶の個装箱への包装時に他社製品のフリップキャップが見つかった (逸脱)
- 注射剤のバイアル瓶の不溶性異物試験で繊維が幾つか見つかった (OOS)
- 注射剤の溶解液の経年品でフレークスが見つかった (安定性試験)
- 品質再評価の試験方法が,1/12個アウトにでている (新規試験方法設定)
- 他社製品の自社への販売移管時の品質評価 (導入時の品質評価)
- ドリンク剤 (食品) の栄養成分表示ミスが見つかった (問い合わせ)
- 逸脱により原薬がなくなり,次ロットが製造できない (変更管理時の在庫の手当)
- 中国査察時に製造販売承認書に記載されていない原薬製造所で異物除去 (製造販売承認書からの逸脱)
- 製造販売承認書からの逸脱 (一変事項の個所だが品質には影響しない)
- 注射剤委託製造所で不溶性異物試験が適合しない (欠品のリスク)
- 仕入れ品の製造業の更新時に品目漏れがあり,製造所のある県の監視指導が製品回収を示唆している
(仕入れ品先の品質保証)
- 処方成分でないものを製造工程で使用していることが判明 (レギュレーション厳格化への対応)
- ある製品のOOSが何度も発生している (当局査察時のリスクと収去時のリスク)
- 研開から移管された注射剤の新製品の不溶性異物の不良率が高い (研開からの移管時の品質保証)
- 注射剤の海外製造所が買収され,注射剤棟とそれ以外に分離される (海外買収時の対応)
- 新規申請中に製造所がFDA483Formを受け,自主操業停止決断/承認後1年後に欠品 (新規申請中の安定供給について)
- 第2部:試験検査室におけるOOS/OOT判断・調査・対応のポイント
- OOS/OOTについて
- OOS/OOTの考え方
- OOS/OOTの仕組み
- OOTの導入について (CpとCpkの活用)
- ラボエラー調査
- ラボエラーチエックシート活用
- 試験器具、溶液の試験終了時まで保管
- 明確なラボエラーが断定できない時
- 製造工程の調査
- 該当ロットの逸脱確認
- 最近のロットの試験結果の確認
- 最近のインプロデータの確認
- 再試験実施の問題点
- 再試験のための調査
- 試験者数と試験数
- 再試験の判定
- 再サンプリング時の問題点
- サンプリング時の問題有無
- 再サンプリングのための調査
- 再サンプリングの根拠
- OOSを考慮して最初にどの程度サンプリングするのか
- OOSが棄却できなかった時の対応
- 原因究明
- 是正対応 (CAPA)
- OOSで頭を悩ました事例
- 事例1 A顆粒
- 事例2 Bカプセルの溶出試験
- 事例3 品質再評価
- 事例4 Cバルク (原薬)