講義内で取り上げて欲しい内容などありましたら、「セミナー事前アンケート」 でご要望やお悩みをお送りください。
約45億年前に誕生した原始地球が、現在の水と緑の地球に変わる過程で微生物は多大の貢献をした。しかし微生物は小さすぎて目に見えないことから、その認識は薄く、逆に感染症の原因因子として、言われなき中傷を受けている。そのような微生物に温かい目をむけて、その特徴を知ることは、これからの地球を考える上でも重要と思われる。
本講座では、対象者を実務経験5年未満程度の方という前提で基本的な面の復習もかねて「微生物の分類と性状」、「消毒法と滅菌法」、「細菌の培養と同定に必要な培地」、「細菌の観察法」、「細菌の定量法」、「菌株の保存法」などを解説し、更に過去の講演で要望の多かった「微生物の分離、同定、評価のポイント」、「菌株保存のポイント」について詳述したい。
- 微生物実験のための基礎事項と基本操作ノウハウ
- 微生物の分類 (種類、特徴、性質) の概略
- 原核生物と真核生物
- 病原微生物と非病原微生物
- 好気性菌と嫌気性菌
- 細菌培養用培地の種類と特徴、作成法
- 液体培地、固型培地、半流動培地
- 選択培地と非選択培地
- 高層培地、斜面培地、半斜面培地
- 培地作成の実際
- 目的に合った培地選択、調製法、培養方法の選択
- 消毒法と滅菌法
- 滅菌と消毒の定義
- 物理的方法と化学的方法
- 実際に用いられる消毒法
- 細菌観察法:顕微鏡標本の作成法
- 染色とは
- 無染色標本と染色標本
- 各種染色法
- 微生物取り扱いに関するノウハウ
- 微生物の分離、同定、評価のポイント
- 検体採取の実際
- 検体の違いによる細菌分離法の選択
- 非選択培地で培養後の最近の単離の注意点
- 細菌同定に必要な鑑別培養、血清学的・免疫学的手法
- 検出された菌が本来存在していた菌かどうかの評価
- 菌株保存のポイント
- 目的菌株の分離・純化の仕方
- 目的菌株の維持・保存法の適切な選択
- 目的菌株の能力改良の必要性と改良方法
- 変異菌誘導の方法
- 菌株の育種法、菌株保存法の実際
- 一時的菌株保存と長期間の菌株保存
- 菌株の国際的保存機関への委託
- 標本の作成のポイント、コツ
- よくあるトラブル・ミス事例から学ぶ微生物検査の基本操作のコツ
- 微生物汚染ルートの解明法
- 居たはずの菌が検出されなかった場合
- 培地調整のトラブルを防ぐコツ
- 菌が増えない、死んでしまった場合
- 同じ条件なのに違う結果になってしまう場合
- マニュアル通りに扱えない場合