高分子絶縁材料の劣化・破壊対策と電力機器への適用

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本セミナーでは、絶縁材料の劣化分析、ナノコンポジット絶縁材料の適用事例から絶縁信頼性向上について解説いたします。

日時

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プログラム

1. 高分子絶縁材料の絶縁破壊・劣化メカニズム

(2015年12月22日 10:30〜12:00)

 絶縁材料には気体、液体、固体ならびにゲルさらには複合誘電体など種々のものが使用されている。ガス自体の絶縁劣化は実用上無視できるが、これ以外の材料では、物理的、化学的、機械的作用を受けて劣化が進展し、最終的には絶縁破壊に至る。 本講演では、絶縁破壊メカニズムを説明した後、部分放電や材料 特性に着目した最新の高電圧計測についてを述べる。

  1. 絶縁材料とは
  2. 絶縁材料の劣化メカニズム
    1. 電子的破壊 (衝突電離)
    2. 真性破壊
    3. ツェナ破壊
    4. 純熱的破壊
    5. 電気機械的破壊
  3. 液体材料の化学的作用による劣化特性
  4. 固体絶縁材料の劣化特性
    1. 部分放電劣化
    2. トリーイング現象
    3. トラッキング
  5. 高電圧試験法

2. 固体絶縁電力機器の長寿命化に関する検討

(2015年12月22日 12:45〜14:15)

 弊社(東芝)では固体絶縁スイッチギア (SIS) やモールド変圧器に代表される固体絶縁電力機器の長寿命化を目的として、ナノコンポジット絶縁材料の固体絶縁電力機器への適用や絶縁劣化メカニズムの解明等を進めている。本発表ではナノコンポジット絶縁材料のモールド変圧器への適用研究の一環として実施した、モデルでの試験結果および実器試作結果に関して報告する。次に、絶縁劣化メカニズム解明の一環として実施した固体絶縁物内に存在する欠陥の圧力がモールド変圧器モデルの寿命に与える影響に関して調査したので報告する。

  1. 背景
  2. ナノコンポジット絶縁材料による電力機器の長寿命化
    1. ナノコンポジットの作製と絶縁性能評価
    2. モールド変圧器絶縁モデルの寿命にナノコンポジット絶縁材料が与える影響
    3. ナノコンポジットエポキシ樹脂でモールド変圧器実器試作
  3. 欠陥内部状態が固体絶縁電力機器の寿命に与える影響
    1. 欠陥内部圧力がモールド変圧器絶縁モデルの部分放電開始特性に与える影響
    2. 欠陥内部圧力がモールド変圧器絶縁モデルの課電寿命特性に与える影響
    3. 欠陥内部圧力がモールド変圧器絶縁モデルの部分放電特性の時間推移に与える影響

3. 受配電機器絶縁物の経年劣化に影響する要因について

(2015年12月22日 14:30〜16:00)

 高圧電気機器で絶縁劣化により電気的トラブルが発生すると、生産損失や設備補修など工場や建物に与える影響が大きくなるため、事故を未然に防ぐ技術が求められている。 本講座では、受配電機器に用いる固体絶縁物の表面における劣化を対象に、絶縁物使用品の分析・評価結果から考察した劣化要因・メカニズムおよび対策について紹介する。

  1. 受配電機器絶縁物の経年劣化に影響する要因
    1. 機器の設置環境や使用条件の影響
    2. 絶縁物の種類の影響
  2. 受配電機器絶縁物の劣化メカニズム
    1. ポリエステル絶縁物
    2. エポキシ絶縁物、フェノール絶縁物
  3. 絶縁劣化に対する対策
    1. 新しい絶縁診断技術の適用
    2. メンテナンスについて

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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